「いえ!プクリポです!」
「エルフだったよ!」
「プクリポ!」
「エルフ!」
「プクリポ!」
オルフェア住宅村にて種族を叫び合うプクリポ(自称)とプクリポの姿がそこにはあった
「なんでエルフいんの」
キリトリくんにもバレてる!?どんなにプクリポとか言ってもアイコン見ればエルフだって即バレするのは当たり前だ
キリトリが急いで飛んできた。何事かと秘密結社のメンバーもワラワラ集まってくる。完全に棺桶はプクリポに囲まれた
「おいマリサ。お前俺の手足になるんじゃねーのかよ。なんでエルフになってんだよ。騙したのか?」
「いやこれはだな・・・」
数秒間の沈黙の後
「バグってる!!この住宅村は私にはシステム的に合わないのかも!」
これでいくしかない!
「なわけねーだろ!』
ダメだった!!
「おい、これじゃあチームから抜けさせないといけないよ?」
「秘密結社なのに、アジト知られちゃったら、また引っ越さなきゃいけないじゃん。せっかく僕らしかいない住宅なのに」
「てか、キリトリお前まだ100万あげてないよなこいつに」
秘密結社はこの場にエルフでいることがとても不都合らしく、あたふたと会話している。・・・なんか、リアルだったらこのまま棺桶にセメントセメント流し込まれてそのまま東京湾に・・・なんてなりそうだが大丈夫、相手は健気な小学生。きっと許してくれる!
「100万返してもらってから、こいつを強いモンスターと1人で戦わせて◯ぬとこ眺めてようぜ。そしたら元の所持金も減っていい気味でしょw」
すっごく怖い発想してる!小学生怖い!と思いながら、棺桶のしぐさを解除した。小さな煙の中からエルフである私の姿が露わになる。
「ほらエルフじゃん!」
「うわほんとだ!お前達がエルフエルフって言ったからエルフになっちゃったじゃないか!(?)これはもう・・・貰った100万Gで整形して来なきゃな!」
私は地を蹴って駆け出した。プクリポも急いで私を追ってくる。脳内bgmはヘルマン・ネッケのクシコス・ポスト。わかりやすく言えば、明日は地獄の運動会♪
鯖9オルフェアの町へ降りる。サーカステントへ走り駅まで向かう。後ろを見るとキリトリ達が追ってきている。チームに未だ所属してるので鯖も場所も丸分かり、なんならパーティーにアマネがいるので同じマップにいたら詳しい場所さえわかってしまう。だがそれでいい。私がしたいのは楽しい鬼ごっこなのだ。
「おい!!」「おい!!!!」
とキリトリに呼ばれながらも気にせず駅から電車でメギストリス駅に向かう。メギストリスについてからキリトリ達も私の居場所を見て駅に到着する。彼らの姿が見えてから即駅の扉を開けおしゃれストリートへ走る。
「ドロボー!』 「泥棒!」
「おい!誰がドロボーだ!嘘つきは泥棒の始まりなんだぞ!」
この世界では盗みなんて・・・したことあったか?なんて思ってるとキリトリたちの後ろにどデカいオガ男がノシノシ走って私を追いかけてきてるじゃないか!
「違います!ドロボーじゃないです!私が被害者なんです!」
ドロボー戦法が効いてる。くっ!考えたな!
おしゃれストリートに着いた私は仮装メイクお試し道具を使って急いでプクリポになった。
「みんな!これでまたプクリポになったぜ!私もこれで」
「それでうちらを騙してたんだね、エルフ!」
ダメか!小さくなった私はまたキリトリ達の間を潜り抜けて走り出した。
駅へまた戻りジュレットへ渡る。その後、各町へ行き私たちの鬼ごっこは数時間続いた。
「金返せ!」 「何回メギストリス来てんの!」
「いつまで逃げんだよ」 「おい!いいねしたんだから止まれよ!」
深夜の2時半。気づいたら、プクリポ達は1匹、また1匹と少なくなり、最終的に1人きりになってしまっている。チーム欄を見るとログアウトしてる者もいれば離席マークになっている人もいる。ふふふ、眠いだろう眠いだろう。もういつもだったらきっと寝てる時間だもんなぁ!私も眠いぞ!
「まって」
「もう限界か~?みんな寝ちゃって1人だなアマネ~」
肝心のリーダーキリトリは一番最初に脱落していった。
「うん、だからお金返して」
立ち止まった私に、アマネはいいねした。何度も、何度も、何度も。
ここが潮時だと思い私は聞いてみることにした。
「アマネちゃん、なんでこんなことしてるの?キリトリに命令でもされてるの?」
「ちがう」
眠気が限界なのか、アマネはゆっくり、一言ずつ語りだす。
「お金あれば 好きなことできるの よわいって言われないし」
「・・・この100万はどうしたんだ?」