上身(かみ)の煌(きら)めきよ 鞘(さや)なる心よ 審神者(さにわ)の
付喪(つくも)に 宿(やど)れ
振り切れ難(がた)き 主君(きみ)への 想い 掻き乱れて
運命(さだめ)の 侭(まま)に 別離(わかれ)を 容(い)れる 切なさよく
然(そ)う迄(まで)も 只 誓う程 欺瞞(ぎまん)の徒等(とら)を
抛(ほ)りて置けぬ
上身(かみ)の煌(きら)めきよ 鞘(さや)なる心よ 審神者(さにわ)の
付喪(つくも)に 宿(やど)れ
重なる 刃金(はがね)の 凭(よ)りて継(つ)がう 白い刃音(はね)よ
舞いて 歴史(とき)を生(な)らせ
虚ろに響く 良しなの 祷(いの)り 打ち拉(ひし)げて
刻(きざみ)の 貌(かお)が 醜(みにく)く 歪む 悔しさよ
鋒(きっさき)で 質(ただ)し合うとも 次元の違(たが)え
凝(こ)りて 固(かた)み往(ゆ)く
靂(かみのふるめき)よ はばきの辭(ことば)よ
無常の 滾(たぎ)りに 報(むく)え
掠(かす)める 族(やから)の 穢(あい)で染まる 禍根(かこん)の雲
裂いて 天(てん)を霽(は)らせ
終(つい)を 告げる 月の光が 毀(こぼ)れた 総身(そうみ)に 散れど
忌(い)まわしき 穢(けが)れを纏(まと)う 彼(あ)の 手を 払いて
上身(かみ)の煌(きら)めきよ 鞘(さや)なる心よ 審神者(さにわ)の
付喪(つくも)に 宿(やど)れ
重なる 刃金(はがね)の 凭(よ)りて継(つ)がう 白い刃音(はね)よ
舞いて 飛べるならば
決して 絶えないで 契(ちぎ)りの 勇士(ゆうし)よ
無道(むどう)の 追儺(ついな)を 遂(と)げて
永久(とわ)に存(ながら)えぬ 命をこそ 刻(きざ)になぞり
鳴らせ 白刃(はくじん)の聲(こえ)は 爪音(つまおと)