(前編からの続き!)
ブラックジャスティスは恐ろしい病気とされる「大根病」の調査のため、レンドア病院へと向かった。
「うひゃ!うひゃひゃひゃぁ!」
「う・・・水・・・水が・・・」
「もうやめて・・・とらないで・・・」
「死にてぇ・・・死にてぇよぉ・・・」
「かゆ・・・うま・・・」
病院内は異様な空気に包まれている・・・
これらの叫びは全て、大根病患者によるものだ。
ブラック「まるで・・・地獄だな・・・」
ブラックジャスティスは比較的症状の軽い兵士の状態を調べることにした。
ブラック「サーチモード、実行」
機械音『OK!HERO!』
ブォン・・・
ブラック(これは・・・病気ではない。体中の生気をあの大根が吸っているのか・・・)
ブラック(打ち出された針が病原ではなく、針そのものが成長し、宿主に寄生している)
ブラック「アイズ、この寄生大根への対応策は?」
ブラックジャスティスのマスクと通信しているAI「アイズ」。
アイズはブラックの基地に本体があり、有事にはブラックのマスクを通じて通信を行うのだ。
アイズ『対抗策は考案済みです。寄生大根を生み出した個体の体液を採取し、大根を殺すためのウイルスを作成することを推奨します』
ブラック「よし、それなら特殊採血用注射機をこちらに送ってくれ」
アイズ『了解、ドローンによる輸送支援を開始します』
・・・ない・・・
ブラック「?」
今にも消えてしまいそうなか細い声。
その声は、一人の大根病にかかった少女から発せられた。
少女「まだ・・・死にたくない・・・」
少女「お姉ちゃん・・・屋敷の皆・・・お父様・・・助けたいのに・・・このまま何もできないなんて・・・嫌・・・嫌ぁ・・・!」
ブラック「・・・・・」
ブラック「アイズ、寄生大根の大本を割り出すことは可能か?」
アイズ『すでに解析済みです、追跡モードに移行しますか?』
ブラック「・・・頼む」
ブラックは、少女の傍らに漆黒の花「ブラックリリィ」を置いて、立ち去っていった。
少女「あり・・・がと・・・」
(後編へ続く!)