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ガオー牙王

イッキュウ

[イッキュウ]

キャラID
: MO364-367
種 族
: ドワーフ
性 別
: 男
職 業
: レンジャー
レベル
: 138

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イッキュウの冒険日誌

2025-05-10 11:54:41.0 テーマ:その他

光を継ぐ者達 第二章 鋼に宿る意志 第三話 赫翼、空を灼く

第三話 赫翼、空を灼く

鉱山の道は、急峻で険しかった。
崩れかけた木の橋、足元の砕けた岩、吹き下ろす風のうなり。リクとセリアは、互いに言葉少なに足場を確かめながら登っていく。

「……このあたりから、魔物の気配が強まってる」

セリアが立ち止まり、周囲を見渡す。
風がひときわ強く吹き抜けた瞬間、焦げついたような臭気が鼻を刺す。

「火の匂い……いや、これは……雷……?」

その時だった。

空が――裂けた。

「……リク、伏せて!」

セリアの鋭い叫びと同時に、雷鳴が山を揺るがす。
上空から、灼熱の火球が降り注ぎ、岩肌が爆ぜる。火と破片が宙を舞い、赤き焔が天地を焦がした。

そこに降り立ったのは――異形。

漆黒に染まった骨の装甲。血のように赤い翼。
その姿は人の形をしていながら、どこか人ならざる威容を放っていた。
仮面の奥から、爛々と燃える光が睨みを利かせている
「初めましてだな、小さき後継者ども」

その声は、まるで舞台の幕開けを告げる俳優のように美しく、そして傲慢だった。

「我が名は赫翼のルーガ。魔王陛下に仕える翼の楽士にして、災厄の調律者。
さあ――貴様らの“死に様”を、美しく奏でてみせよう」

リクは無言で斧を構え、セリアは一歩前に出て呪文の構えをとる。

「ピオリム!」

風が巻き上がり、二人の身体が軽くなる。
リクが疾風のごとく踏み込んだ。

「蒼天魔斬!」

閃光を纏う斧が、風を裂きながらルーガの下へと飛ぶ。
だが、その刃は空を掴むことなく空振る。
ルーガがふわりと飛翔し、容易くかわしたのだ。

「惜しいな……だがその程度では、我が舞を止めるには足りぬ」

ルーガが両翼を大きく広げた瞬間、空気が震えた。

「――雷光の雨。《焔雷翔舞》!」

空から炎と雷が融合した矢が、無数に降り注ぐ。
セリアがリクを庇い、盾を構えて衝撃をしのぐが、爆発の余波に吹き飛ばされる。

「ぐっ……なんて術……!」

リクは咳き込みながら斧を握り直し、低く問いかけた
「……お前の目的は、なんだ!」

ルーガは愉悦の笑みを滲ませ、翼を広げながら応える
「命を受けてきたのだよ。“震天の槌”を見つけ、破壊すること。そして――“三闘士の後継者”を見つけ、その骸を魔王陛下への献上品とするためにな」

仮面の奥の瞳が、嘲るように輝いた。

「我が舞台はすでに整っていたのだ。貴様ら愚鈍なドワーフどもが震天の槌を探し当てるまで、泳がせていただけ。だがもういい。
ここで幕を引いてしまおう。貴様らの死と共にな」

ルーガが天を指差すと、雷鳴が轟いた。

「踊れ、私の可愛い鳥たちよ……!」

暗雲が渦を巻き、黒い空から次々と現れる飛翔の影。無数のキメラ、ガルーダ、空の魔物たちが翼を広げ、空を覆い尽くす。

「村を焼け。血を浴び、骨を啄め……演舞の幕が、いま上がる!」

魔物たちが一斉に飛翔し、鉱山の麓――村へと飛び立っていく。

「止めなきゃ……でも、あれじゃ……届かない……!」

悔しげにリクが歯を食いしばる。

ルーガの笑い声が響く。

「貴様らの矮小な力では、空を掴むことすら叶うまい!翼を持たぬ者が、空に抗うなど――身の程を弁えぬ道化よ!!」

「……させない!」

セリアが両手を掲げ、冷気の魔力を解き放つ。

「マヒャド!」

凍てつく閃光が天空を裂き、幾体かの魔物が氷塊となって落ちていく。
だが、数が――多すぎた。

「いけ!セリア!」

リクが叫ぶ。

「村を守ってくれ!僕の斧じゃ、あいつには届かない……!」

「でも、あなたを――!」

「……もう、誰も失いたくないんだ!!
だから、君が行け!盾である君にしか守れない!!」
セリアは一瞬、言葉を呑んだ。
その目に宿るのは迷いと、そして――決意。

「……ならば、貴方を守る“盾”として、これを渡すわ!」

「スカラ!ピオリム!フバーハ!マジックバリア!リベホイミ!!」

一気に詠唱を重ね、ありったけの補助魔法をリクに重ねていく。
風と光と祝福が、彼の身を包んだ。

「リク……絶対に死んではダメ!必ず生きて!!」

そう叫んで、セリアは村へ向かって駆け下りていく。
「ふん……つまらん舞台だ。これでは私が踊るに足る観客が足りぬではないか」

ルーガが仮面の奥で嗤った、そのとき。

「この先には行かせない……!」

リクが斧を握りしめ、目を燃やす。

リクは一人、灼かれる空に立ち向かう。

そして村では、あの男が立ちあがろうとしていたーー
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