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砂漠のじごくのハサミ

ノノ

[ノノ]

キャラID
: TQ400-888
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: デスマスター
レベル
: 121

ライブカメラ画像

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ノノの冒険日誌

2018-02-04 06:28:31.0 2018-02-05 16:43:21.0テーマ:その他

ゆうはん。64 「どっかの地域じゃ死神は黒い子供の姿だって言うしなぁ、ははっ」 しかし! どこか本気で笑えない詩人さんだ!


 第4章 その29

「うろおおおん、さむいよぉ、なんか関節がズキズキするよおおおぉ……」
「もぉ、黙って寝てなよぉ。……はい、お薬」
「あい、あんがとぉ」

 シスター見習いの少女から受け取った薬を、噛み砕いて飲み干せば、いくらか落ち着く気がした詩人だ。
 ベッドの上で考える。もはや見慣れた天井だ。
 ついにイオの居場所をつきとめた詩人。
 長かった。
 ここまで、なんやかんやで、やたらと長かった。
「あーぁ、あたしも魔法とか使えたら、アンタの身体治してあげられるンだけどね。ごめんね」
 見習い少女は独り言のようにつぶやいた。
 そんなことない。なにも謝ることはない。
「あたしの友達にね、色んな魔法が使える、すごいヤツいるんだけどさ」
 魔法なんて使えるほうが珍しいんだ。詩人は胸中で返した。
「あたしも修行とかしたら魔法出来たりするのかな?」 
 その前にシスター修行中だったっけ、あたし。と、少女が笑った。
 それにしても、イオのヤツめ!
 今さら山籠もりだぁ? その前に覚えなきゃならんこと、腐るほどあるだろぉが! 常識とか教養とか道徳とか!
「もう何日かすればさ、戻ってくると思うよ」
 イオ。
 詩人がとある町で出会った幼女だ。この旅はそこから始まった。
 その正体は精霊に選ばれし魔法勇者イオン。彼女には大きな使命があった。しかし詩人はそれに耐えきれず、別れを選んだ。
 その後、意外な場所で明かされた彼女の生い立ち。何者かが今もイオの命を狙っている。
 詩人はジッとしていられなかった。
 執念。
 出会いと別れを繰り返し、詩人は駆け抜けていった。
「なぁ」
 不意に詩人は声を上げた。
「なに? 大人しく寝てなってば」
「煙草、喫いたいンだけど、持ってないかい?」
「んなッ? あるワケないでしょ! てか、病人が何言ってんの!」 
「いーじゃんかよー! 吸わせてくれよー! へへへぇ、一本……、いっぽんだけでいいからよぉ、これで最後にするからさぁ、なっ、なっ、頼むよぉ~!」
「ばか! それにここ、禁煙だからぁ!」
「ちっ」
「舌打ちされたーぁ! あたしショーック!」
「騒がしい娘さんだぜ、やれやれ」
「アンタが言うなしッ!」

 ところで、あの小僧は、どこだろう? と、詩人は首を傾け――、
「…………」
 眠たげな目をした黒髪の不思議な少年がそこにいた。
「うっわ、ビックリだ! てか、ずっとそこに居たンかーい?」
 少年は詩人の寝ているベッドの横で立ち尽くし微動だにしない。それは不思議というより不気味な光景だ。
「なんかさ、何にも教えてくれないんだよね、そのコ。どこから来たの? どうしてあの怖い人たちと一緒にいたの? って訊いても、さ」
 シスター見習い少女の言葉に詩人は、ピンと来た。
「ああ。そりゃ、たぶん、訊き方がダメなんだわ」
「は? どゆこと?」
「まぁ、見てろって」
「ちょっとぉ、起きちゃダメだよ」
 詩人は身体を起こし少年と向き合った。
「よぉ、さっきはどぉも。悪かったな、思い切り投げちまって」
「…………」
「お前さん、強ぇなぁ。でも戦いってのは剣だけじゃないぜ?」
「…………」
 しかし!
 しょうねんは なにも こたえない!
「ね、なにも言わないでしょ。ただそうやって黙ったまんま、ずぅ~っと、なんつーの、こう、“なかまになりたそうに?” アンタのこと、見てるだけなんだよねぇ」
 そこでふと、詩人はある物を取り出し、少年に見せた。
「なぁ、これ、お前さんだろ?」
 手のひらサイズで板状の不思議な金属物質、その画面の中に写る者。
「…………」
 こくり。
 何も言わなかったが、今はっきりと頷いた黒髪の少年。
「あ、やっと反応した! てか、なにコレー? 変なのー。……でも、確かにこのコっぽいねぇ」
 見習い少女に取り上げられてしまったが、そこには確かに少年が写っていたのだ。
「お前さんを捜してるヤツがいる。それは、そいつから預かったもんなんだ。黒服の優男、やたら毒舌なヤツさ。お前さん、知ってるンだろ?」
「…………」
 少年は無言で首を横に振った。
「じゃぁ、お前さんは、やっぱりあの荒くれ共の仲間なのか?」
「…………」
 ぶんぶん。
 またもや無言で首を横に振る少年。
「え、なにこのコ、ますます意味分かんないんだけど」
 と、
「すまない、コイツとふたりきりにしてくれないか?」
 詩人は困惑するシスター見習いの少女に退室を促した。
「うん、いいけど……。アンタ、ちゃんと寝てなくちゃダメだかんね?」
「お前さん、優しいのな~」
「もぉ、茶化すなッ! ばか!」
 少女が去って、詩人と少年だけが残った。
 気が付けば日は暮れ始め、ながいながい影が狭い部屋の端まで伸びていた。

 つづく。
※この物語はフィクションです。
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