【コウゴウセイ】
ぼんやりと 窓の外 見ていたのは
食べきれない給食のせいじゃなくて
風に乗って キンモクセイ
ぼくが 一番好きな においがしたから
にんじんが嫌いなんじゃなくてさ
人それぞれに 胃袋の大きさが 違うのに
もうこれ以上 入らないんだよって
分かってくれなかった あの先生
ぼくらは たくさん光を浴びて 大きくなっていくのかな
それで影が濃くなってしまってもいいよ
それはずっとそばにいてくれる
大切な もうひとつの ぼくなんだ
放課後まで残されて 教室にぼくはひとり
ドッチボールするクラスメイトの中に
きみを見ていたんだ
校庭から伸びる通学路 だんだんと深まりゆく秋
さくらたちは遠き日々を待って
いまも立派な樹木を並べてるいるね
ぼくらは あらゆる光の中で 小さく身を隠しているんだ
眩しすぎて先に進めなくなったっていいよ
いつか きみにも届けとばかりに
手探りでも見つけてみせるよ 明日を
ひかりのなかで きみと踊った
ちょうしはずれのワルツ
まるで昔のゲーム曲みたい
ほら あの変拍子いっぱいの 気球に乗るとき流れる曲さ
あげすぎたお水で溺れてしまわないように
少しずつ 少しずつ 飲み込めたら いいのにな
枯れてしまった 腐った心根
もういちど 暖かい日差しを待って、、、
ぼくらは たくさん光を浴びて 大きくなってきたんだろう
そのぶん影が濃くなるだろう でもそれは
それはずっとそばにいてくれる
大切な もうひとつの ぼくなんだ
もうひとりのきみなんだ