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ネコの下僕

うな

[うな]

キャラID
: KC921-525
種 族
: ドワーフ
性 別
: 女
職 業
: 旅芸人
レベル
: 124

ライブカメラ画像

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うなの冒険日誌

2013-07-14 14:45:28.0 テーマ:その他

日誌を書いた!

うなのアストルティア日記79話(真夏の短編集)
こんにちは!オイラ種族はプクリポ、今日は昔オイラが体験した出来事を話すよ。

・・・昔、オイラはグレンにある小さな雑貨屋で働いてたことがあるんだけどそこにはオイラの前からそこで働いているウェディの先輩がいたんだ。オイラと先輩は特別仲良しってわけじゃなかったんだけどその日は二人とも朝早くから店の整理に追われていたんだ。
そして、運命のあの日・・・
ドーーーンッ!!と衝撃がしたと思った。そして目の前が真っ暗になった。オイラはそれしか覚えていない・・・。気がついた時には身動きできない、真っ暗で閉鎖的な場所にいたんだ。
「・・・ううっ、一体何が起こったんだ・・・?」
オイラは無理やり体を動かそうとしたけど足が何かにはさまってて身動きがとれなかった。

何も見えない静寂

オイラはただでさえ自分の状況が分からない上にこの真っ暗な世界の中で今にも発狂しそうになった。ここはどこ!誰か応えて!!オイラは叫びだしそうになった。
「・・・・か・・?」
その時微かに誰かのささやきを聞いたような気がした。
「え?」
オイラはもう一度耳をすました。
「・・・大丈夫か?」
間違いない、今度は聞こえた!先輩の声だ!
「先輩無事だったんですね!オイラ足がちょっと痛いけど大丈夫です、先輩は!?」
先輩はそうかと言ってから、首が少し・・・とこたえた。
よかった、先輩も近くにいるんだ。オイラは少なくともこの暗闇の中で一人じゃないことに安堵して落ち着いてきた。それからオイラ達は自分達の身に一体何が起こったのかを話し合った。いきなり戦争でも始まってしまったのだろうか?もしくは天変地異?そしてオイラ達はお互いの身の上話をするようにもなった。子供の頃の話とか故郷のこと、自分達の夢の話とか。
もうずいぶん長いこと故郷に帰っていない。ふと先輩がそんなことを言った
次の休みに久しぶりに故郷に帰る予定だと言う、その時は幼馴染の女の子に青い宝石をお土産に持っていってやりたいんだと語ってた。その子の青い瞳によく似た宝石を。
・・・故郷か、そういえばオイラももうずいぶん帰ってないな・・・。ここから無事生還できたら一度故郷に帰ろうかな・・・。オイラがそんなことを考えてる最中に突然それは起こった。
痛い痛い痛い痛い痛い痛い・・・・・
先輩が突然痛みを訴え苦しみだした。
「先輩!大丈夫ですか!!」
その苦しみ叫ぶ声は次第に大きく増していく。

痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い

オイラは怖くなって思わず叫んだ!
「先輩----!」
その瞬間、目の前にまばゆい光が差し込み大きな手で体を引っ張り上げられた!
「大丈夫ですか!」
オイラはお城から派遣されたオーガの救助隊によって助け出された。
「ここは・・・?一体何があって・・・?」
オイラはぼんやりした視界の中で辺りを見渡した、どこも建物が崩れている
「この辺一帯で大きな地震があったんですよ、今も人々が生き埋めになっていて救助を急いでいます。このあたりで叫び声が聞こえてきたのであなたを発見することができました。」
救助隊の人は丁寧に説明してくれた。そしてオイラはあることに気づく。
「せ、先輩は!?この近くにウェディの男性がいませんでしたか!その人は無事ですか!?」
オーガの人は首を振り答えた。
「あなたの前に確かにウェディの方を発見しましたが・・・その・・・首の骨が折れていたので即死だったと思われます。」
ーーーーえ?だってさっきまでオイラは確かに先輩とずっと会話していたはず・・・。それともこの異常な状況でオイラはずっと幻聴を聞いていたとでも言うのだろうか?オイラはうまく状況を飲み込めないまま月日がたった。
この災害で亡くなった人たちの合同慰霊祭があったとき、先輩の遺品から青い宝石が見つかった。オイラはそれを持って先輩の故郷へと足を運んだんだ。オイラの体験した出来事はやっぱり幻聴だったのかもしれない。そんなことを考えつつ慰霊の浜へ向かったオイラはその子に会った。青い瞳の女の子、先輩が言っていた女の子だ。オイラはその子に青い宝石を渡し、先輩と話していた色んなことをその子に話して聞かせた。
「・・・まぁ、そんなことまで知ってるなんて。あなた達はとても仲がよかったのね・・・」
女の子は宝石によく似た瞳からポロポロと涙を流し、オイラの話を聞いていた。
ああ、やっぱり幻聴じゃなかったんだ・・・。先輩は死んでもずっとオイラを励まし続けてくれてたんだ、そしてオイラに自分の思いを伝えにいってもらいたかったのかもしれない。
しばらくその女の子と慰霊の浜で過ごしたあと、オイラもまた自分の故郷に帰ったんだ。


                           (続く)
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