アストルティアの辺境で、私はキラキラを探していた。
正確には、財宝を探しているつもりだった。
実際には地面の光るゴミを拾い続け、所持品欄を「どうの鉱石」で埋め尽くしていただけである。
潮風の湿った夜だった。
背後で、地面が一度だけ沈んだ。
嫌な予感というものは、大概当たる。
振り返ると、そこにいたのは巨大なオーガだった。
巨大、この表現では到底足りない。
距離感が壊れるサイズだ。
遠景の崖だと思っていたものが肩だった時点で、私は逃走を諦めた。
オーガは静かだった。
怒声もない。威嚇もない。
ただ当然のように私を掴み上げ、どこかへ歩き始めた。
抵抗しているうち、自分が情けなくなってくる。
まるで釣り上げられた魚の様だ。
これから私は何処へ向かうのか。
これから私はどうなってしまうのか。
キラキラを拾い、捨てるを繰り返してきた私だ。
どんな結末を迎えようとも相当な報いなのかもしれない。
オーガはどこまでも静かだった。