ハザクラ
「このぬいぐるみ……覚えていますか?」
トウカ
「うん。ハザクラさんが初めて家に来た日に、嬉しくて、思わずハザクラさんの部屋を作って、その時にプレゼントしたぬいぐるみの一つだったね」
ハザクラ
「はい。トウカさんの何気ないお気遣いが、私にはとっても嬉しかったんです!
実は、実家に、私が小さいころから大切にしているぬいぐるみがあるんです。
【ピョンシェルジュ】っていうぬいぐるみです。
まだずっと子供の頃は、私、体が弱かったんです。友達と遊べない日が続いて……悲しくて……。そんな時は、ピョンシェルジュにお話をしたりして、ずっと一緒に育ちました。今でも、お守りみたいに大切なものなんです。
ちょっと大きいから、グレンには連れてこれませんでしたが、今でも実家に大切に飾ってあるんです。
でも、そんなとき、トウカさんがこのぬいぐるみをくれたんです。
初めて故郷のエルトナを離れて、ピョンシェルジュとも離れて、不安になっていた私を、今度はトウカさんが勇気づけてくれたんです!
言葉にできないくらい、嬉しかったんですよ……」
トウカ
「そんなに喜んでもらえていたなんて、私まで何だか嬉しくなってくるなあ」
ハザクラ
「ですから、私もトウカさんに何かお返しがしたくて……。
私、実家にあるピョンシェルジュと同じものを、自分で縫って作ってみたんですよ」
トウカ
「これが、そのピョンシェルジュ?」
ハザクラ
「はい。私のピョンシェルジュとお揃いです。
どうしてもこれをトウカさんにプレゼントしたくて……。
良かったら、このピョンシェルジュを家の好きなところに飾ってください。きっと優しい気持ちになれると思います。
これからも、トウカさんが少しでも心和やかに過ごせるように、私もずっとお傍にいさせてくださいね!」
トウカ
「この子は本当に可愛いなぁ~~! もおおおおぉ!!!!!!」
ハザクラ
「と、トウカさんっ!? くすぐったいです~」
そしてトウカさんの冒険は続く。
プライベートコンシェルジュとの絆を深めれば、いつか皆の家にもピョンシェルジュがやってくるかもしれないね!