トウカ
「とうとう勇者ロトの装備が集まった!」
セーリア
「とても神々しい鎧ですね」
監視端末テミス
「物質構成は超希少金属ブルーメタルっぽいね。優れた職人が鍛錬すると、マホトーンを無効化して、歩くごとに癒しの効果が発動するって、ワギっちのデータベースに書いてあったよ」
魔ルシア
「勇者としては、何か憧れるものがあるな」
トウカ
「案外ごつくなくて、女でも着こなせる人が多そうだね」
トウカ
「満足したから、捨ててきた」
魔ルシア
「おおいっ! 勿体無いだろ!」
トウカ
「だって、可愛くないし!」
魔ルシア
「防具に何を求めているんだ?」
トウカ
「お前が負けた理由を教えてやろう──可愛くなくなったからだ!」
魔ルシア
「は?」
トウカ
「確かに創生の力を得てお前は強くなったのかもしれない。
でも、それは間違った可愛さだった……」
魔ルシア
「負けた私では、何も言い返せないのが悔しい……」
トウカ
「マデサゴーラも、創生の力で可愛くなれば良かったのにね。クワガタっぽい角はツインテールにしてさ」
魔ルシア
「やめろ! ちょっと想像してしまったじゃないか!」