トウカの冒険日誌

ハザクラ
「トウカさんからおみやげと手紙が届きましたよ」

セーリア
「おみやげを忘れないなんて、さすがトウカさんですね！
　でも、なぜ大量のクリームたっぷりのケーキが詰め込まれているのかが謎ですね。ラプチャーなる水中都市の名物なのでしょうか？」

魔ルシア
「ええいっ！　土産はいい！　手紙はなんて書いてあるんだ？」

ハザクラ
「ええとですね……読みますね」





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　アストルティアのみんなへ。

　悪夢のようなラプチャーの冒険がやっと終わりました。
　気が狂った住民たちの奇声が数分おきに聞こえてこない場所は、どこだって天国に思えます。

　私は再起を図るべく、アメリカのピンカートン探偵社で働いています。
　しかし、ラプチャーでの冒険は、私の心に深く傷を残し、酒やギャンブルに溺れる日々を送ってしまっていました。
　そんな私に、借金をチャラにする代わりに、とある場所に幽閉されているエリザベスという少女を救い出せという依頼が舞い込んできました。
　可愛い女の子を救うのがトウカさんの生きざまです。
　華麗に少女を救って来ようと思います。
　エリザベスなんて名前、きっと可愛い子に決まってるはず！
　これは助けがいがありそう！　ふひひ。


　　　トウカより、1912年のニューヨークから愛をこめて

　　　
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魔ルシア
「また、浮ついたふざけた手紙を……。
　というか、あいつ時渡りをしてるじゃないか！ フリーダムすぎるわ！」

セーリア
「なんだかんだ言って、元気そうですね」

ハザクラ
「あ、そういえば、手紙がもう一通来てましたよ」

魔ルシア
「もう一通？」

ハザクラ
「この手紙よりも新しいみたいですよ」




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　　アストルティアのみんなへ

結論だけ、書く。

失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した
失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した
失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した

あたしは失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した
失敗した失敗した失敗したあたしは失敗した失敗


　指定された場所の灯台に行ったと思ったら、ロケットのように空に打ち上げられて、コロンビアという空中に浮かぶ都市にやってきてしまった。
　そこで【偽りの羊飼い】などと言われて、いきなり処刑されそうになったので、目につく警官を全員殺害してしまい、コロンビアで指名手配されることになってしまった。
　しかも、逃げてるときに気づいた。
　この空中都市はどこかおかしい！　前回の水中と違って、天国みたいな観光都市だと思ってたのに、人種差別が横行し、やばい宗教が蔓延している。
　私は後何人警官を殺せばいいんだ！？　
　助けたエリザベスに「人殺し！」とか責められた。
　いや、君を助けるためなんやで？　エリザベス可愛い、ふひひ。
　とにかく、どこまでも逃げきってやる！　エリザベス可愛い、ふひひ。


　トウカより、1912年の空中都市コロンビアから愛と欲望と焦燥をこめて
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魔ルシア
「うわあ…………」

セーリア
「元気そうですね」