リソル
「久しぶりにもほどがあるだろう!
アンタがオレに黙って勝手に転校したのかと思って手紙で文句の一つでも書いてやろうかと思ってたんだけど?
……ちょっとでも心配してやるんじゃなかった。
というか、アンタ見ないうちに角生えてね? オレの悩みなんて吹き飛ぶ大事件なんだけど何それ?」
トウカ
「──ゼクレス魔導国!」
リソル
「っ!? トウカ、なんでオレの故郷の名前を?」
トウカ
「今、魔界を冒険中でね。お前の家を見つけたから気になって来ちゃった!」
リソル
「アストルティアの奴が魔界に行けただけでも奇跡なのに、排他的なゼクレス魔導国によく入れたな」
トウカ
「ふふん、鍵を開けてどこでも入るのは得意だっただろ?」
リソル
「アンタ、俺の家に勝手に不法侵入とかしたんじゃないだろうな!?」
トウカ
「いや、鉄柵とかが錆びてて、どうみても人がいない感じがしたからやめておいたけど。
リソルさあ、家族は?」
リソル
「1000年前、不死の魔王ネロドスが殺されたせいで、魔界が戦乱状態になってな……」
トウカ
「お前何歳だよ!
うわ、やめて。そんな後輩顔しててショタじじいとか! 属性盛りすぎてトウカさんの頭がついてかない! うわああ」
リソル
「久しぶりに顔を見せたと思ったら失礼すぎるだろっ!!」
トウカ
「まあ、トウカさんも似たようなものだけどね……」
リソル
「えぅ?」