トウカの冒険日誌

トウカ
「なになに。この問題を解けってかい？」


試練の石板
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ある日 大魔王である　そなたは　そなたの伴侶と共に　３組の貴族の夫婦を　招待して　舞踏会を開いた。
会場には　そなたと　伴侶のほかに　６人の貴族が　いたということになる。　いずれの者も　初対面の相手とだけ握手をした。
そなたは　自分以外の　舞踏会の参加者……　６人の貴族と　伴侶を合わせた　７人全員に　何人と握手したか？　とたずねた。
すると　７人全員が　異なる人数を答えた。　夫婦が初対面ということは　ないし　自分自身と握手することも　ありえない。
……さて　そなたの伴侶は　何人と　握手しただろうか？

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トウカ
「意味わかんねぇよ！　うぁああああああああ！！！！」


試練の石板
『もっと冷静に！　ヒント見てください』

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参加者８人のうち　自分と伴侶を引いた６人が　握手できる　最大の人数である。つまり　皆が　握手した人数は　０人から６人のどれか。
そして　そなた以外の７人は　全員異なる人数と　握手したと答えた。初対面同士で　握手するので　６人と握手した人の伴侶は　０人と握手した人
すると　残るは１人から５人と握手した人のみ。　１人としか握手していない人は　すでに先ほど　６人と握手した人と　握手済みとなる。
そのため　１人としか握手してない人の伴侶は　５人と握手した人となり　さらにふたりが除外され　２人から４人と握手した３人が　候補に残る。
ここまでいくと　４人と握手した人は　先ほど　５人と握手した人　６人と握手した人と　２度　握手した人とだけ　握手していないとわかる。
つまり　４人と握手した人の伴侶は　２人と握手した人となり　３人と握手した人のみが　候補に残り　それが　そなたの伴侶となるのだ。

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トウカ
「ちょっと考察サイト見ながら、紙に書いて整理して考えるわ」

試練の石板
『その机はどこから出しました？』

トウカ
「まず、参加者は8人。3組の貴族の夫婦と大魔王とその伴侶。
アルファベットの記号で記そうか。

（ＡとＢ）、（ＣとＤ），（ＥとＦ）、（ＧとＨ）が3組の貴族夫妻と大魔王夫妻の計4組とする。

ヒントでは、ＡＢ夫妻に6回と0回の握手回数を当てはめてあった。
とにかく強引に各夫妻に0～6回の握手回数を重複せずに当てはめていくよう、そういう道筋で考えろってことなんだろうね。
この問題のミソが、大魔王だけ握手回数が他の人と重複しても良いということ。重複した握手回数の夫婦を見つけ出せば、それが大魔王夫妻であり、その握手回数が答えということ。

まず、ヒントの通り、Ａを6回握手、Ｂが0回握手したと仮定してしまう。

　｜握手した人
Ａ｜ＣＤＥＦＧＨ（6回）
Ｂ｜　　　　　　（0回）

次にＣを5回握手したと仮定する。
さらに妻のＤをＡだけと1回だけ握手したと仮定する。

　｜握手した人
Ｃ｜ＡＥＦＧＨ　（5回）
Ｄ｜Ａ　　　　　（1回）

次にＥを4回握手したと仮定して当てはめていく。
Ｅの妻Ｆは2回握手したと仮定。

　｜握手した人
Ｅ｜ＡＣＧＨ　（4回）
Ｆ｜ＡＣ　　　（2回）

残りの握手回数は3回のみ。

　｜握手した人
Ｇ｜ＡＣＥ　（3回）
Ｈ｜ＡＣＥ　（3回）

ここにきて、最後の夫妻だけ握手回数が重複してしまう。
つまり、魔王だけは重複しても良いという条件なので、最後のＧＨが魔王夫妻であり、魔王の妻が握手した回数は3回になるということなのね？



試練の石板
『正解です』




トウカ
「分かるかこんなもん！
　ヒントに書いてある導き方をしないと、数学的に答えを導き出せる理系の奴しか理解できんわ！
　トウカさんね。文系の人でも生きていける魔界を目指したいんだ……」


試練の石板
『試練の後に新たな試練を自分で作り出すとは……』