8/2にバレエ ドラゴンクエストの公演を観劇しましたので、そのレビューを記録します。
文中の団体名、人物名は敬称を省略します。
作品のあらすじや登場人物については、以前の日誌で詳しく解説しているため、よろしければ2025年8月の日誌をご覧ください。
本記事ではレビューを中心に書きます。
20年以上バレエを習い、ドラクエも大好きな筆者が今回の公演から感じたことの記録です。
1.【レビュー】 バレエ ドラゴンクエスト 貞松・浜田バレエ団 の続きとなります。

○賢者と魔王
この二つの役は、物語をマイム(お芝居)で動かす役柄となります。
白の勇者を導く賢者と、黒の勇者の育ての親であり
世界を悪で支配しようとする魔王です。
どちらも貞松・浜田バレエ団ではないバレエ団所属のベテランダンサーの客演でした。
(バレエ公演では外部所属のダンサーに客演を依頼することが大変多いです)
ベテランダンサーの貫禄を感じるような、二人の演技はとても心惹かれました。
特に魔王の強者の圧倒的な存在感とアクションには、ゲームの強敵らしさを感じました。
魔王役のダンサーはドラクエが大好きだそうです笑
○導きの妖精
黒の勇者に倒れた白の勇者に夢を見せる2人の妖精です。
バレエ・ブラン(白いバレエ)である、天空の妖精たちと一緒に踊るソリスト役です。
軽やかなジャンプが印象的な踊りです。
私が注目したのは、導きの妖精の一人の腕の動きが
とても柔らかく、自分が習っていたロシアバレエの動きに通じる優雅さを感じました。
バレエでは体を立体的に見せるための体の角度が
とても大事になりますが、そういった点も含めて
自然と目で追ってしまうダンサーでした。
○群舞について
古典バレエでは群舞の統一性がとても重要視されます。
例えば並んだ列が揃っていること、
手足を出す・上げる向きや高さを揃えること、
ダンサーの背の高さや体格が揃っていること、などです。
ドラクエバレエで群舞の統一性を強く感じるシーンは二つあります。
一つ目は、2幕の冒頭魔王の兵士たちの群舞です。
黒の勇者をリードダンサーに8人の男性が無機質で揃った踊りを踊ります。
ドラクエバレエの中でも人気の高いバレエシーンとなります。
このシーンは昔のドラクエらしい2Dさもありつつ、
男性ダンサーが次々とジャンプを繰り広げる振付です。
バレエでゲームの特技を表現するような高いジャンプはとても良かったです。
1幕の酒場のシーンでジャンプの多い3人の剣士役は
2幕の魔王の兵士にも配役されていました。
剣士役の3人は8人の群舞の中でもとても目を惹いたのが印象的でした。
二つ目は天空の妖精です。
導きの妖精と踊る16人の群舞です。
天空の妖精たちは全体的なまとまりはあったものの、スタダンと比較するとまだ伸び代があるように感じました。
振付そのものが隊形移動が多く細かい踊りなのですが、
ここにバレエブランの静謐さが加わると、
天空城の神聖さや天上の世界らしさを感じられると思いました。
○最後に
今回初めてスターダンサーズバレエ団以外のバレエ団にて、ドラクエバレエが上演されました。
これは一見珍しいことのように思います。
しかしバレエの世界では一人の振付家が作った作品が世界各国で上演されることは、ごく当たり前のことです。
有名な白鳥の湖も19世紀に作られた作品が
改訂を重ねながら現在も上演が続けられています。
また、数十年前に作られた作品(例:ジョン・クランコ振付 オネーギン)も、
振付がほとんど変わることなく今も世界各国で上演されています。
今回の貞松・浜田バレエ団のバレエ ドラゴンクエスト上演は、
いつか日本や世界の様々なバレエ団が
ドラクエバレエを上演する第一歩になるのではないかと感じさせました。
今回の上演は貞松・浜田バレエ団らしい芝居や個性を楽しむことができたとても楽しい公演でした。
カーテンコールではモンスター役のダンサーたちが
ちょっとおふざけの入ったコミカルな挨拶をしていたのもとても面白かったです。
今後の再演を重ねて作品が育っていくことと、
ゆくゆくは同バレエ団の定番レパートリーになることを楽しみにしています。
以上、2026年8月2日 貞松・浜田バレエ団
バレエ ドラゴンクエストの観劇レビューでした。
ここまでお読みいただきありがとうございました。