はい。文字数やばいぴのです。今回も妖精図書館ネタバレ注意。てことでサクサク後編行っきまーす(死の行軍)
…………戦闘、エモくね?
いや、わかってました。今までもエモかった。リィンがラウルにかけられる状態異常を跳ね返したり、ラウルはリィンを庇ったりしてた。本当によかった。でもね、ジャイラジャイラ戦ダンチですわ。右下のとこでね、「俺が君を守る!」とか「この技で二人の未来を切り開く!」とか、二人の掛け愛が見れる。すばらしい。掛け合いの誤字だけど最早これで正しい。純愛だよ。最高でした。
ジャイラジャイラ撃破により、リィンの命は守られた、けど、それはつまりラウルの毒を消し去る手段が失われたということを意味し。出会わなければよかったってそういうことか……。自分と出会わなければラウルは遺跡の深部に来ることもなく、自分を庇って毒を食らうこともなく、賢く武勇に優れた王としてアラハギーロで生きて……
リィン「私は私自身を代償として差し出す」
……は?
待てよリィン、ダメだって、お前が死んだってラウルは喜ばない……!魔神を討伐した意味が……
マホッシー「それはつまり、リィンがおぞましい魔神と成り果てるってことだよ……?」
え、それは、
リィン「それでいい。ラウルを助けて!」
リィンが魔神に……?ラウルは治せたけど……膨れ上がった青い巨体、割けた口、鋭い爪と牙……。変わり果てた自分の手を見つめて、触れることすらもできずに去っていくの……?涙だけは、魔物となってもおんなじで、変わらずきれいなままなのに……。
そんなのってないよ……。
国に戻ったラウルにぶつかった巨体…………え?賢者マリーン?
え、ちょっと待って、賢者マリーンってあれだよな?ガートラントで偽賢者だった、え、あの人?実在したの?もしかして叡知の冠の空席!?あなたがリィンだったの!?まって、情報量多いって!!
でもそっか、魔物の姿からここまで人に近づいて、リィン、きっと想像もつかないほど頑張ったんだろうな……。
ラウル「リィン……」
!!!!!そうだよラウル!!気づけ!!リィンだよ!!!
ラウル「という人を知りませんか?」
…………そりゃ、そうだけど……っ!わからないだろうけど……!あんまりだろ…………!
結局知らないと答えて去るマリーン。マホッシーによかったの?って聞かれて、「リィンはもうどこにもいない」って……。
そっか、だからこの話はここで終わりなのか。リィンの物語はマリーンとなったことでもう終わって。でも、ラウルに会ったあの時だけは、マリーンはリィンだった……。
知らない、って言ったのも、死んだって答えるのは簡単だ。けど、そしたらきっとラウルは自分を責めた。あのとき助けきれなかったってきっと思った。だから知らないって答えたのかな。心の深いところにいる永遠の人じゃなくて、死んだと思い込んでラウルを放って逃げた、そんな薄情な女だって、忘れてほしかったのかな。
そんなの、できるわけないのに。
狼王と呼ばれた王がラウルなら、彼は生涯妻を娶ることはなく、熱に浮かされたように君の影を追い求めていたんだよ……。
推しカプ結婚してくれ……。しなくてもいいから、幸せになってほしかった……。
後日談
ネットくん「ジャイラ密林行ってみな。トぶぜ。」
……マジ?
まずは偽りのジャイラから。
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ボロボロになった大剣と短剣……まさか……!
手帳「二人で冒険に出てから長い年月がたった。次はどんなお宝を手に入れる?なんて言うけど一番の宝は俺のとなりで笑っている。」
…………マデッさん……あんたとはいい酒が飲めそうだ……。
……なあ。もし俺が、創生の霊核を手に入れて、大魔王になったら、この二人が幸せになれる世界も作れるのかな……?(闇堕ち)
……気を取り直して真のジャイラへ。
予想通りというかなんというか、大剣のそばに短剣はなく。こんな世界……(闇堕ち)
ラウル「それでもキミに救われた人生を誇ろう。キミを追い求めた人生は幸福だった。」
……クソ。なんなんだよお前。狂おしいほど愛しい人がいたのに、その人と永遠に会えなくとも幸せだと言えるなんて、ほんと、太陽みたいなやつだ。
どっちも愛じゃん。ラウルに守られた命を、幸せになれという願いを抱くリィン。リィンに救われた命を、幸福だったと誇るラウル。
こんなんじゃ闇堕ちなんてできねえよ。リィンが人として生きるためにしてきた努力も、ラウルが月にリィンを想った日々も、こんなん言われちゃ否定できるわけないだろ……!!
マリーンはずっと、暗く冷たい夜の底を生きるのか。でも、全ての命はいつかは終わる。ならばいつか、夜の神殿の恋人が、もう一度巡り合えることを祈っている。
それまでどうか、夜の神殿に眠れ。