バラのものの冒険日誌

Ⅹとは直接関係なく、ここに書くべきか迷いましたが、本当に酷すぎてⅩにログインする気力さえ奪われそうなので一度全部吐き出します。
自分用の日誌なので当然のようにネタバレも書くし、自分がダメだと思ったところ（ほとんどの場面がそうでしたが）は全てネガティブに書きます！
ユアストーリーをこれから観るのを楽しみにしている方は読まないことをお勧めします。
観て満足された方、あなたの満足感が失われる可能性がありますので読まないことをお勧めします。また、コメントは受け付けますが基本的にお返しするつもりはありませんのでご了承ください。

【ＶＲネタについて】
「ドラクエの映画のラストが酷い」と聞いたときに、俺が思い浮かべたいくつかのパターンの一つが「実はゲームでした」と言うオチでした。つまり、こんな素人にも簡単に想像できるネタを持ってきて、（何かのインタビューで監督が語っていましたが）さも画期的なことをやったかのように思っている制作陣のレベルの低さ。こんなのは使い古された表現でしかない。
そもそも「そのネタやりたいんだったらドラクエを使うな！」と言うのがファンとしての強い思い。これはドラクエでなくても、もっと言えばゲームやアニメが原作でなくてもできる表現。このラストをやりたいためにドラクエを利用したのだとしたら、全ドラクエファンを愚弄している。
変なウイルスが出てきて「大人になれ」
ふざけているのか！？
ネットなどで見ていると、「そのウイルスを最後は倒したんだからいいじゃないか」という意見がある。
全然よくない！！！その理由は大きく二つある。
①　俺はドラクエの映画を見に来たのである。
タイトルが「ユアストーリーだからⅤの映画ではない」とか寝ぼけたこと言っている人がいるが、そんなのは言い訳でしかない。少なくとも俺が目にした事前情報はⅤのストーリーを映画化したものであって、ウイルスどうこうの話ではなかった。予告情報でⅤの世界から現実世界につながる可能性が全く示されていない以上、それはドラクエの映画の宣伝であって、ドラクエを使って現実を考えさせる映画の宣伝ではない。この段階で詐欺だ！
ウイルス「大人になれ」
主人公「俺にはゲームの世界が大事」
こんな対立のストーリーだったらお金払って見に行かないよ。
そもそも、そんな説教臭いこと言われなくても俺にはゲームの世界は大事だし、大切な思い出がいくつもある世界だ。そんな当たり前のこと、お前に言われるまでもない。
②　世界観をぶち壊した！！
一言で言えば、これ。
最後にウイルスを倒して、（ＶＲの）世界は元に戻るが、それで「めでたし」と言えるのか。世界が元に戻っても一度醒めた気持ちは簡単には戻らないし、それまでのキャラたちの活躍や感情が全てちっぽけなものに思えてしまう。それまでの時間も全て台無しにしたし、そんな状態からのエンディングも当然感動できるものではない。
例えば、一緒に記念撮影をしようとしていたミッキーがいきなり着ぐるみ取って素顔晒して、「でも写真の時はもう一回着ぐるみ着るからいいですよね～」と言っているのと同じである。
ミッキーの中から汗だくの人が出てきて、「大人になれ」
そんなディズニーランド、行く？

【主人公の性格】
これは単純に好みの問題で賛否分かれていいところだと思うが、ゲームでのドラクエの主人公は基本的にしゃべらない。数年前に行われたスペクタクルツアーでは、それを丁寧に踏まえて、主人公がしゃべるのは本当に大事な一言だけにしぼっていた。すばらしかった！
一方、今回の主人公はしゃべりまくる、というかへらへらしすぎ。
主人公をしゃべらせずにストーリーを進めるのが難しいのはわかるが、俺の中でのドラクエの主人公は前者であってほしい。

【序盤はしょりすぎ】
はしょった理由付けはＶＲの場面で主人公がスキップを選択したからだが、はっきり言ってあのはしょり方ではⅤのストーリーは伝わらないし、何より結婚の場面でビアンカを選ぶ理由付けが弱くなってしまう。ゲレゲレがいきなり仲間になるのも残念だった。
まぁ、現実問題としてはⅤのストーリーを時間内に収めるために削ったんだろう。あのストーリーを１回の映画でやろうと言うこと自体が無理なんだよ。
またＶＲの話に戻ってしまうが、あんな変なオチなんかつけずに前後編に分けてきっちりとドラクエを描いてほしかった。

【結婚相手の選び方】
薬で本心に気づくとか、お前の意思はそんなもんか。ビアンカを選んだ必然性が全く感じられない。
原作でのビアンカのせりふなどを出すだけで十分に表現できるところなのに、余計なしかけで台無しにしてしまった。

【Ⅴの世界として】
アンチウイルスが出すロトの剣とか、ラストの「そして伝説へ」とかは無いわ。さすがⅤやったことない奴の作る映画は違うね。