打ち合わせ通り聖女を二人に、ハるるンさんが天使使用。
私は初動を早めるため、自分にかけるのは聖女までにし、祈りを使用。
今回はうまくキャンセルが通ったか…。
が、じょじょに押されだした。
まだ壁が完全じゃない。少しずつ壁際に追い詰められていく。
中央までおびき寄せた分、押し切られる時間が早くなったか…。
いや、押し切られるんなら逆にスイッチするまでか。
『全員逆側にスイッチで!』
パラを中心に壁の逆側へ移動。
自分にタゲがないことを確認し、移動中に足りない補助を使用していく。
少しずつでいい。とにかく崩されない程度にこっちに有利な方向へ傾けていくしかない。
パラの回復、復活、聖女を優先として、そこにズッシード等を加えていく。
事前に僧侶二人との分担打ち合わせはしていない。
こと災厄にあたっては、回復の人数が多い分あてられた役割に固執しすぎると
死者が出た時の穴埋めが難しくなってしまう。
個人の判断力任せってのは辛いところだが、私としては分担しないほうが好みではある。
個人任せとは言え、実際にはある程度人によって傾向が出る。
聖女を中心に使う人、死者が出たら即座に反応する人、範囲がきたらとりあえずベホマラーの人、様々だ。
逆に言うとそのあたりの傾向をつかんでおけば被りは少なくなる。
数回の被りを経た後に、若干わざと行動を遅らせるなどして動きを確認し、
その行動は任せて自分は別の行動をなんてことも…できなくはない。
もっともこんな考えの僧侶がパーティに二人以上いると、
互いに牽制しあって身動きが取れなくなりそうなものだが、
何故かうまくこなしてしまう人種もいる。なんともまあ…説明のつきづらい話だ。
私にはまだまだ到達できないところだろう。
しかし、未熟なりにも補助を重ねていく行動にも意味はあった。
とうとう状況が逆転したのだ。
完全に前衛3人で災厄を封じ込めに入った。
いけるか…いや、なんだか災厄が左右にふらついている。まだ完全じゃない。
ここまで来てしまえば後はやれるはず、だが、
前回の初動および、募集要項の「無耐性OK」を考慮するなら、
一度でも前衛が崩れる=致命傷になりかねない。
前衛のキャンセルが大きく影響をするが…だったら私に出来ることっつったら、これぐらいか!
『前衛は後ろが見えない!災厄の挙動は後衛がコントロールするんだ!』
『とにかく前衛と直線に並ぶように意識しろ!』
あー、言っちまった。ウザイ僧侶誕生だ。
何ドヤ顔でいってんですか私。
それ最初にケイオスさんが言ってた言葉とほぼ同じじゃないですか。
んなこたみんなわかって…。
安定した。
…言ってみるもんだな…。
ま、注意喚起ってのも大事なもんだよなー…。
注意喚起だし。ヒトに命令してうっとりとかそんなんじゃねーし。
しかしコイツはいい展開だ。
前回撃破した時と同じ、いやそれ以上に速いか。
あとはいかに状況を維持するかか。
『タゲられた奴は下がれ!とにかく奴の攻撃範囲に入るな!』
『やることが無くても気にすんな!時間を稼げればそれでいい!』
アイツの弱点は遠距離攻撃の全てを無くして範囲攻撃のみにしてしまったってことだ。
しかも理性をなくして暴れまわってるだけだから、近づかせなきゃ何もできやしない。
だから大きく下がって時間を稼いでやればほぼ一方的にぶちのめせる。
範囲喰らったら確かにコッチは終わりだ。だったら極端に下がるぐらいが丁度いい。
ついでに特技をムダうちして奴を挑発してやれば、もっともっと時間が稼げる!
『僧侶はとにかく足りないバフ(補助効果)を探せ!無駄に上書きしてもいい!』
『ジゴスパが来たらあわせてベホマラーをぶっ放しとけ!当たった時に復帰が早くなる!』
キラポンと聖女だけは切らすわけには行かない。
効果中であれば仮にキャンセルが外れてもダメージだけになる。
そうなれば気にするのは生きてるか死んでるかぐらいだ。
幸いMPには余裕がある。気にせずにぶっぱなしまくってでもこの戦況を維持する!
チキンな私にはこんぐらいが充分だろ!!
ほとんど物量で押し切っている。
我ながらへったくそな指示だとは思う。
それでも、ほとんど全快状態を維持し、魔触の発動なしで…
災厄を撃破した。
タイムは17分~18分ぐらいだったか?
恐ろしく速いタイムだった。
まさかここまでやるとは…。
このメンバーでよかったな、と思った。
だからさ、究極呪文をせがむの止めろ。
【個人的ツッコミ】
…ところで、ロディアさん。
リプレイなのは承知してるんだが、その。
その場面で「ふくびきけん」はないんじゃないか?