シーンの冒険日誌

「僧正、たまにはのんびりと依頼書クエなどは如何ですか？」

頭アクセのドレスアップが気に入らず、
再ドレスアップを検討していた私にそんなお誘いが飛んできた。
…誰かと思えばいしのさん（戦闘民族）か。

のんびり？のんびりだと？
ここ最近の戦闘傾向（ピラミッド６層とかバト３ベリアルとか）から見てみれば、
確かに「のんびり」とは行きたいんだろうが、本気か？

『荒れたりしないんでしょうね？』
「荒ぶることはないと思いますよ」

…？
漢字は同じモノを使っているが、どうもニュアンスというか、
二人の認識しているものにズレがあるような気がしてならないんだが…。
「荒れたり」はしないような気はする物言いのようでいて、
そうでは決して無いような…隠し切れない何かがあるように思える。

カレーみたいな強い味のものに、
隠し味を隠し切れないホドに入れてしまったような、
どうみても失敗と思わせる見え見えの何かが…。
だが、最近のアレ（荒れ）っぷりから舌が麻痺しているのか、
それを探り出すことは出来なかった。

まあ、いい。
折角のお誘いだ、乗ってやることにする。
今日は【平和的】だっていうんだからな…。


パーティに入ると、そこにはまたしても何処かで見知った顔が居た。
モンテさんとネビュラスさんだ。
両者とも前回の日誌で私の大切な何かを犠牲にした方々である。

…いや、アレは私から誘ったんだ。
あちらのせいにするにしても、流石に限度がある。
でも大丈夫だ。今日は【平和的】にいくのだ…。


「「あぁ…」」


私が入った途端二人とも何かを悟ったような反応をしていた。
なんだ、コイツがきたのならみたいな…
そんな反応をされている気がするのは私の気のせいだろうか？
いや、そんなわけがない。
今日の私は【平和的】なのだ。


でー…だ。
何であんたらバト３なわけかな？
説明を求めたいのだが。
どうもキナ臭いんだけれども。


偶然。
平和的。
問題ない。


ふんふん、なるほど。
そうだな、今日は【平和的】だもんな。問題ないもんな。そうだもんな。
わかった私もオーガではない、信じよう。

が、依頼書行く前にちょっと持て余した
メタルキングのコインを使ってしまうことにした。
とりあえず最初に迷宮に向かう旨を伝える。
ただし何を使うかまでは知らせずに。


案の定現地で３人が悔しがっていた。
…ちょっとあの残念がりっぷりはかわいそうな気が…



してたん、だ、がー…。
しかし。



なんで私の前にベリアルがいるんですかね？
手を滑らせた？
わざわざ倉庫まで手が滑ったとでも言うんですかね？
どんだけテッカテカなんですかね？
ポテチですか？またチーズ系ですか？
脂分でいっぱいですか？

わたしはむねがいっぱいです。
そんなことよりもあくまなぐりませんか？
ええ、わかりました。なぐりましょう。


３分後。
…めんどくせぇ。
やっぱバト３は柔らかいですね。
回復がめんどいです。


あっ、ベホマとかいいですから！おかまいなく！
そんな気を使わなくていいですから！
盛り上げなくていいですから！


「きたきたきた！」
「盛り上がってきた！」


…ほら、火ィついちゃったじゃない。
めんどくせえ…。


あ、いや、何でもっかいベホマとなえんの？
無駄だってわかんないの？
あなた今日出番なくていいんですよ？
【平和的】って言ったじゃないですか。


かえせ。
私の平和かえせ！
かーえーせーーーーーーーーーー！！！ヽ(｀Д´)ノ


７分ぐらいで戦闘終了。
ベホマ２回は痛かった…。
なお、二番煎じの罪として報酬は欠片。


だからさ…本題入る前に既に平和崩壊したんですけど。
どーすんの、これ。


続く。