そして戦いは始まった。
戦法は前回とほぼ同じ。
最低限の生存能力を確保しつつ、キラポンをばら撒いていく。
途中、キラポンがいきわたる前に毒ブレスがくるが、
即座にキアリーで回避。
毒回復ドヤァ。
と思った次の瞬間手が滑ってコマンドキャンセル。
すばらしく意味がない。
…み、見られてないよな?
多分気づかれていたのかもしれないが、戦闘は慌しく進んでいく。
しかし表示がオレンジになった頃、
いきなり全員がおたけびでぶっ飛ばされた。
この時点で武1名死亡。運悪く全員が前方面に固まりすぎていた。
私もギリギリおたけびの範囲に入ってしまっていたのだ。
ミスった…
キングヒドラはその重さ故に2,3人がかりで押さなければならない。
必然的に僧侶も壁に参加するが、
僧侶一人が壁するなら後衛は絶対におたけびを食らってはならない。
一気に復旧が難しくなる。
少なくともベホマラーを撃てるようにしておかなければ、
連続で攻撃されて各個撃破される可能性が非常に高くなってしまう。
やばい…ここで連続かみつきでも来たら終わる!
が…連中?は目の前で話し合いを始めた。
こ…こけにしやがって…。
かみつきで倒そうか、火球で燃やそうか、相談してやがんのか?
ブレスならキャンセルできるだろうが、こいつ等は足りない脳で
ブレス含めて何するか相談しているのだろうか?
頭のいい連中だったとしたらおたけび2連続で殺しつくす…ってところだろうが、
どうやら話が脱線して盛り上がったらしい。
馬鹿が!!!
そいつは死亡フラグだってんだよ!
とっとと復旧してやるぜ!
が。
ベホマラーをぶっぱなした瞬間。
武僧2人がかみつきで倒され、シーザーさんだけ天使で復活。
SHTかみつきマジかよ…。
満タン状態を一気に殲滅する馬鹿げた火力。
ハマればヤバイって思ったのは、間違いじゃなかったってことか。
しかもまた話し合いを始めてる。
くっそ…嬲り殺すつもりか!
ここから泥仕合に突入。
どうにか復旧しようとするものの、
なかなか全員が復活して揃わない。
タゲも安定せず。
じわじわと攻撃を加えられ天使も剥がされ…かなりの絶対絶命。
加えてタゲられてなさそうな状態で壁を試みて
おたけびで吹っ飛ばされる。残りは僧2名。
で、また相談かお前らは!自主性がねーな!
…いや、カラダに指令を出すのが5匹いるせいなのかもしれないが…。
しかしまだだ、この隙に復活させれば…!
近寄ってザオ…
ってMPがない!
マジかよ…?
こんな土壇場に素人みたいな事でしくじるとか…
ダメだ、聖水なんか暢気に使ってる暇なんか…!
いや、まだ世界樹の葉がある!
全滅用にって、こんなもん大事に取っておくわけねーだろ!!!
前衛復活。
その直後ベホマラーが入る。
次ターンで賢者の聖水。
シーザーさんがもう一人を復活。
それにあわせて再度ベホマラー。
…戻った!
だったら勝てる!今度は!!
落ち着けばこんな奴に負けるかよ!!!
再度体勢を整える。
キラポンを回して隙をみて天使。
立ち上がりと同じことをすればいい。
失敗を立て直すのもスキルのひとつだ。
尻拭いとも言うが…今回のは本当に臭い尻だった。
その後ほどなくしてヒドラは撃破された。
相変わらず私の2戦目はのろわれているのか。
何故か急に強くなるんだよな…。
が、勝ちは勝ちだ。
割れていようとも…
…報われない。
『じゃ、悪いけど、もう一回だけ付き合ってくれない?』
そう言って私は内容を秘密にして全員を迷宮に引き込んだ。
もちろん職業は変えずにだ。
私は何も言わず悪霊のカードを突っ込んだ。
『じゃ、逝こうか』
まだ戦いは終わらなかった。