当記事は妖精図書館「夜の神殿に眠れ」最終話までのまとめになります。
ネタバレを含みますので最終話までをご覧になってからお読みください。
【リィン】
ジャイラ密林の夜の神殿にやってきたトレジャーハンター。
同じく調査にやってきたラウルと神殿内を探索することになる。
最初は子供扱いされるなど、少々ぎこちない関係であったが、
次第にラウルと良い仲になる。
ストーリーの語られる期間から考えると、
少々仲が深まるのが早い気もするが、
一話~二話の間に時間経過があるので色々あったと考えるのが自然か。
一話の終わりに「決して出会ってはいけなかった」と語られるように、
結末を見る限り、二人は出会うべきではなかったのかもしれない。
[出生]
捨て子。両親や捨て子になった経緯は不明。
生まれを知る手がかりは短剣のみ。
自分の出生、生まれてきた意味を探るため、短剣に導かれて神殿を訪れた。
第三話で、魔神ジャイラジャイラを裏切った
夜の王国の王女の子孫であると明かされることになるが、
それと同時に短剣の導きそのものが
ジャイラジャイラの罠であることも知ることとなった。
[短剣]
リィンが生まれた時から一緒だった、刀身に夜の神殿を映しこむ短剣。
作中でも二人を導くようにヒントを与える。
本来は太陽の王国の侵攻を止める代償として
ジャイラジャイラへの生贄(王の娘を殺す)を捧げるための武器だったが、
王の裏切りにより持ちさられる。
最終的にその時の怒りで民を滅ぼしたことにより、
ジャイラジャイラは力を使い果たして太陽の王国に封印されたが、
持ち去られた短剣が復活に利用されることとなり、
勢いあまってトドメにまで利用されることになったあたり皮肉である。
わざわざ昔に持ち去られた短剣が神殿攻略のカギになっていることから、
神殿のヒント記述を含め、
ジャイラジャイラの仕込みは他にもあったものと推測される。
短剣はリィンにより放置されたが、
エンディングの一枚絵からラウルに回収されたものと思われる。
[マホッシー]
壺の中に封印されていた喋る帽子。
リィンとラウルに力を与え、
案内人として秘宝(ジャイラの奇跡)へと誘う。
正体は魔神ジャイラジャイラの一部。(魂?)
ラウルが呪いを受けたことをいいことに、
(実際にその力はあったのかもしれないが)
嘘をついてジャイラジャイラの封印を解除した。
第一話で亡霊が襲ってきたのは
ジャイラジャイラの封印の番人だった可能性が高い。
(「ならぬ」「歴史は繰り返されるのか…」などの台詞より)
どちらの王国の番人だったのかまではわからないが、
亡霊であることを考えれば夜側か。
最終的にリィンと契約を果たし、
ジャイラの奇跡として願いをかなえることになるが…。
[マリーンとの関係]
我々の知る呪術師(元賢者)マリーンの正体は、
旅芸人ピュージュの操るケーキ神人形であるため、
この話で語られるマリーンはそのオリジナルであると考えられる。
マリーン強のモンスターリストの説明には
「かつては ジュリアンテ以上の美人だったマリーン。
しかし失恋の痛手が 彼女を太らせ性格までも 変えたのだった。」
とあり、この話のことを指していると思われる。
もっとも、
「失恋の痛手が 彼女を太らせ」
というのはラウルを失ったことそのものによる失恋の痛手であり、
「性格までも 変えたのだった」
というのは己の姿の変貌による狼狽えぶりから察するに、
傍に居られなくなってしまった意味での失恋の痛手ではないか思われる。
魔神としての生き方を選んだ以上、性格が変わるのももっともではある。
最初に魔神化した時の反応はどうみても後悔しているようにみえたが、
元々の性格や、ラウルが生きていることに満足している様子から察するに、
完全にヤケにはなっておらず、
Ver.1で見せた野望に燃える外道な性格にはなってはいないものと思いたい。
(コピーされている以上魔界辺りでは有名になっているのかもしれない…)
妖精図書館で記憶を呼び覚ますという話があるが、
後に登場の機会があるのだろうか?
後半へ続く