最近流行りの防衛軍。
連日のように酒場には人がごった返しており、日夜防衛が続けられている。
しかし、ちょっと待ってほしい。
冷静に考えるとこの状況はおかしいのではないだろうか。
そもそも攻められていると言うが、
敵はなんの目的で、どこから来ているというのか?
普通に考えれば獅子門の手前なのだからラギ雪原あたりだろうか。
それなら先に攻められて然るべきランガーオ村が落とされてすらいない。
遥々海を越えてエルトナの呪われた大地から来ている可能性も捨てきれないが、
鈍重なガンザンが海を渡って来れるだろうか?
まあそのあたりは宇宙人らしきブラゴがいるから、
ワープとかルーラとかでなんとかしている、としよう。
100歩譲って防衛結界がワープを妨げているとしよう。
さらに万歩譲って防衛結界が破壊されても後詰めが待機しており
始末・修復しているものとしよう。
しかし実際に直接獅子門へ向かうと戦闘が起こっている気配すらない。
門が破られ、モンスターによるパニックが起こっている気配もない。
一体あの獅子門はどこにあるのか?敵の目的はなんなのか?
一見して現時点では説明がつかないのかもしれないが、実は説明がつくのだ。
我々は防衛軍に参加するとまずヴェリナードのとある一室に連れて行かれる。
密室というのがポイントだ。これは誰にも見られてはいけないからだ。
そこで我々はルーラストーンも使っていないのに突如として獅子門に飛ばされる。
天井があるのにもかかわらず、だ。
そんな技術などエテーネルキューブ以外にはないはずだが、
当然ながらこれは秘匿技術である。防衛軍が使えるものではない。
では実際にこの獅子門はなんなのか。答えは簡単。
あの密室で我々はなんらかの手段で幻覚を見せられているのだ。
そう解釈すればこの状況の矛盾は説明がつく。
何故そのようなことをするのか?これも決まっている。
いずれ移動先をホンモノの獅子門とすり替え、
オーガを駆逐するためのシミュレーションだ。
我々はいつのまにか戦争の為の兵力として導入されようとしているのだ。
最新兵器を与えているのもそのためだ。
これまでは戦力に大小ばらつきがあったが、
この方法ならばいつのまにか兵器の質を可能な限り均一化できる。
北斗神拳伝承者などはそうそうくるまい。
そんなことをして、武器素材はどこから調達するのか?
素材なら地面に落ちているではないか。ハズレ白箱のアイテムが。
最新素材もバザーから手に入る。
また、ハズレ錬金の武器を捨てられればそれもリサイクルできる。
何故あれが捨てることしかできないように行動が制限されているのか?
普通に考えれば売ることもできるはずなのに。理由はこのためだ。
つまり彼らは捨てられた武具を分解し
素材にする技術すら持っているということだ。
そしてその技術は同じヴェリナードの…
あとは言わずともわかるだろう。
全てはつながっているのだ。
今はまだ正体バレバレの王家のお遊びに過ぎない…そう見えるかもしれない。
だが近くないうちに彼らは新たなフィールドを作り上げるのではないか?
そしてカモフラージュを含めた五大陸のフィールドが揃った時…
真の戦争が始まるのだ。
完
なわけねーだろ( ´ ▽ ` )