シーンの冒険日誌

ーーーよろしくお願いします。
『なに？手短にしてほしいんだけど』


ーーーすみません。では早速。例えば結界前などに大砲をもっと増やせないんでしょうか？使いづらいと要望があがっているんですが。
『あれね。増やせないよ。街の景観を損ねるし物騒なイメージあるってんで隅に追いやられてあの場所な訳。数も最小限なのよ』


ーーー人類の危機なんですよね？
『知るかよってのが街の総意な訳。サバゲーもどきやってる連中には配慮できないんだってよ。上はうるさいから尊重しろってさ』


ーーーじゃあ狙いをつけられるようには…。
『いやガッチリ固定されてんじゃんアレ。例えば横に可動範囲広げたらガッツリ耐久性さがんじゃない？』


ーーー耐久性無視したらなんとかなりませんか？
『簡単に言いやがる…じゃあ狙いをつけられるようにしたとしよう。橋落とす奴現れんぞ』


ーーー？ボスごと落としちゃえばいいじゃないですか？
『なるほどいいアイデアだ。翌朝のニュースに「【差別？】【陰謀？】防衛軍がランガーオ出身初心者を締め出しか」みたいな見出しが見られることを無視すればな。広場戦士が暴れんぞ。あと村王が美容院に行けなくなって苦情がくるのが予想されるな』


ーーー戦争に多少の犠牲はつきものでは？
『直接的なリターンがお前らの戦果だけじゃん。ダメに決まってんだろ』


ーーーじゃあ玉にホーミング機能とか…
『同じことじゃん。お前らのイカサマ火の玉と一緒にすんな』


ーーーそもそも補給なんで遅れるんです？先に渡してくださいよ。
『いや最初に最低限渡してんだろ。あとは使いたい奴が取りに来いよ。全裸マンに渡したって使わねーだろ？拾う奴が使うんだよ』


ーーーじゃあ大砲の弾北に置かないで下さいよ。取らない場合もあるんですよ。
『お前ら補給前に北に向かってから近くに大砲の弾なくても同じこと言えんの？』


ーーーじゃあ最初に弾詰めといて下さいよ！
『お前らもう弾詰まりで爆死しろよ』


ーーーもう話変えます。なんであんな大量の魔物の対処が8人だけなんですか？
『あ？本部が8人っつったら8人が妥当な戦力って判断なんだよ』


ーーー12人でもいいじゃないですか。
『大人の事情…と言うところで一応聞くけど、お前ら固定で12人揃えられるんだな？すげー時間かかるぞ』


ーーーじゃあ野良で12人で勝てるようにして下さいよ！
『したら今度はヌルくてつまんねーとか言い出すだろうが！全裸とか手抜き装備とか知らねーよ！』


ーーーなんとかして下さいよ！
『検討します、ご期待下さい』


ーーーあなた検討するって言ってずっと放置したり
『様子を見て検討の上調整します。ありがとうございました』