「じゃあ、今期の活動の成果についてだけど」
『はい』
「ちょっと死者数増えてないかな?」
『やいば砕きの弱体化と邪神の活発化な主な要因と思われますが』
「うーん、僕的にはねー、そんな影響ないと思ってるんだけどねー。
大体今期そんな強い競合相手出てきてないじゃない?」
『業務内容が変わりましたので、
不慣れな点があったことを加味しては頂けませんか?』
「やることは同じでしょー?今期に限らないんだけど
ちょっと命軽んじ過ぎてない?もうちょっと殺さないで過ごせないの?」
『死者数ではなく勝率で見て頂けませんか?』
「死者が出ると業務に時間かかるでしょ?
そういうとこから見直してって言ってるの。
他人や環境のせいって言うけどさあ。
ヨソさんで死なずにやってるところいくらでもあるでしょ?」
『ああ、はい、同年齢層との比較いうことで、ですよね?』
「そうそう」
『なるほど即死ダメージを食らっても50%以上の確率で持ちこたえたり、
HPや守備力が実質攻撃無効になるほど高かったり、
相手に一手も動かさせずに袋叩きにする…とかいうのが、
死なずに命を尊重する理想的な方々ということならそうでしょう』
「…」
『この業界のエンドコンテンツナメてんすか?』
「…じゃあそれはひとまず置いておくとして、コストについてなんだけど」
『はあ』
「時間かけすぎじゃない?」
『ちゃんと見積もり出して計画立ててますけど』
「これもヨソさんだけどさあ。50時間で結果出してるとこもあるじゃない。
キミ、結果出したの数ヶ月前でしょ。
今の案件も進捗芳しくなくて防衛のお手伝いとか猫のエサやりでしょー?
もっと早く進捗あげられないの?」
『進捗あげるって言うのは、つまりは攻めの姿勢を見せろと?』
「そう。待ってるばかりじゃなくね」
『インフラ整備してから言ってくれませんか?』
「いや、でも目の前に行けそうな」
『じゃあ手本見せてくださいよ』
「…」
『あと、弊社はいつから侵略国家になったんでしたっけ?
解決するって不都合な連中の家におしかけてぶっ飛ばすってことですよね?
まだ正体わかりませんけどとりあえずケンカふっかけてみますか?』
「…いや」
『安全確認やら戸が開かないやらで散々進捗乱したの上ですよね?
現状分かってます?いっぺん頭にザオラルかけますか?』
「あの…いいです…で、ちょっとね、最近の予算の使い方なんだけど」
『はい』
「ドライフラワーと羽ペンに何千万もかけるのは」
『ザキ』
Miss!
「…」
『必要経費。ボーナス。他に説明の義務は?』
「ないです…」
『ですよね』
「じゃあ、来期の目標なんだけど」
『がんばります』
「具体的には」
『新規コンテンツに向けて随時対応していきます。具体性はまだないです』
「当面の作業とか…」
『キラキラ拾ってボス弄ってケツで門を磨くぐらいですけど?
理由はおわかりですよね?』
「あ、はい…順調ですね。あの…あと来期の活動なんだけど」
『なんです?』
「ちょっと弱体入れても」
『求人欄から僧侶がいなくなってもいいならどうぞ』
「いやあの…根回しはするからさあ」
『やるのは自由ですけどそんなに床舐める回数増やしたいですか?』
「あの、まあちょっと考えといてよ」
『じゃあ、そういうことで。ナスガルドと門まだなんでこれで』
「お、お疲れ様」
『相変わらず使えねえ奴だなあいつ』
「相変わらずゆとり僧侶だなあいつ」
完