『新人君、社員研修はどうかな?』
「はい!業務の効率化というテーマで4倍の速度で宝箱を蹴り開ける訓練をしました!」
『えっ』
「これまで普通に手で開けてました!やっぱり最前線の方々は違いますね!」
『そ、そう?ちょっと4倍は…ちょっと丸っこい勇者じゃないと無理じゃないかな…それミミックとかどうすんの?』
「ミミックに噛まれるのはラッキーだそうです!噛まれた人医務室で血をダラダラ流しながらラッキーだー!って叫んでましたよ!」
『お、おう。他はどう?』
「お肉をくれた社員は一人一人回数メモってありがとうと唱えてからパーティに誘うのが正しいマナーだそうです!僕なんかずっと履歴から自動でやってました!」
『(俺もそんなことやってねぇよ!なんだよありがとうって!)お、おう。マメなお礼は大事だよな』
「パーティ招待したのもちゃんと手紙で連絡するんですよ!報告連絡だいじですよね!」
『(研修の内容を相談すべきじゃないのか?)まったくだ。これでみんなに均等に肉が行き渡るよな!』
「今日なんか精神修行で柱に縛られて殴られながら5秒おきにザオラル唱えるペア訓練してましたよ!タフなソルジャーに短期で鍛え上げるって凄いですね!」
『(こいつ目がイッて…)ちょっと今日の研修内容見せてくれないか?』
「どうぞ!」
【研修内容】
・『コピペせずに感謝を拡散する効率化手法』〜感謝の気持ちはダイレクトに〜
・『コントローラチャット研修』〜キーボードで伝えることのありがたみを知ろう〜
・『ゆとり装備脱却研修』〜耐性に頼る癖を止めよう〜
・『MPHP変換術』〜絶対に精神は肉体を凌駕する〜
・『グレン1で白チャ』〜10年後の目標をさけぶ〜
・(定時後特別イベント)感謝の竜牙石拾い
『用事思い出した。ちょっと出てくる。今日は直帰って伝えてくれ』
「わかりました!」
「あのルーラストーン…行き先がダーマだったような…」
完