サイヤクオー6戦目(後)
どうにか人員をそろえ迷宮にもぐりこむ我々であったが…
やはり馬鹿みたいに騒いでる馬鹿は約一名
--最近その見た目で関西弁トークするの止めろと注意された--
だけであった。
相変わらずスティックをアホみたいに振り回してノリノリである。
めんどくさいからバトマスのパッシブを取らず、攻撃力もちょっと低い。
それは平和主義者だからだ、と痛い言い訳をするあたり、空気が読めない子のようだ。
ルーラストーンで頭をぶつければいいのに、と思ったが既にぶつけすぎていた。
しかしそれでも順調に討伐は進み、最下層までたどり着く。
当人にとっては10分と体感していないが、30分が経過していた。
ここで…
「火力足りないかも」
同盟側の僧侶がぽつりとつぶやく。
「厳しいかもね」
とはこちらのパラさんの談。
うーん…やっぱそうかぁ。
しかしなんでチェンジされなかったんだろうか。
こっちの魔をアテにしていたのか?
しかしそれだと魔2にする意味があんまりないし。
こっちのパーティチェンジがうまくつたわってなかったのだろうか。
OKの返事はもらったはずなのだが。
うまくコミュニケーションのとれない子だったのか私!
ざんねん!
いや残念とかじゃねえよ。
マジちゃらんぽらんしすぎだよ私。
「やれるだけやってみよー!」
言うに事欠いて私、この台詞である。
ごり押しマジカッコワルイ。
ともかく、戦闘が始まった。
不安とは裏腹に戦士さんとパラさんが完全にエスタークを抑えていた。
凄い…前衛うまいとここまでやれるものなのか。
おかげで僧侶が過剰回復気味だ。
棍もって乱撃する人が出ている始末。
いやまあ…確かに火力無いみたい、だけど。
ダメージ表示を見る限り、あまり攻撃が通っていない。
14分経過してようやく表示がオレンジになる。
半分…だったか?完全に封じ込めている以上、イケる気はする。
魔蝕がとうとう発動し出す。
が、これもうまく前衛が弾いていた。
やはりうまい。キラポンもかかさずかけて援護をする。
多少危ない場面もあったが、どうにか25分まで耐え切ることが出来た。
表示は既に赤に変わっている。28,9分ぐらいで撃破できるか、
そんなところだった。
…のだが。
油断していた。
キャンセルは2枚がけとはいえ100%防げるわけではない。
失念していたわけでもなかったが、
前衛の維持が出来ている以上問題は無い、と思っていた。
運が悪いというか、そう仕向けられていたのか。
・全員HPが200-300の間。
・MP枯渇気味
・キラポン前衛以外切れ
この状況で確率の悪魔が邪魔をした。
魔蝕のキャンセル失敗。
2名が死亡し、残ったほぼ全てのメンバーが行動不能になった。
たった一発でひっくり返された…!
この瞬間油断をしていたのは間違いない。
が、ここまで取り返しのつかない状況におかれたのは初めてだった。
混乱で動けない間にキャンセル役の前衛が各個撃破される。
動けるようになった後にも呪いが邪魔をする。
僧侶にとって一番致命的なのは、自分が動けなくなることと言われる。
耐性が重要視されるのはそのためで、
それゆえにキラポンを導入した戦術が必要だった。
…が、ここにきて失敗をした。
自分がそういう状況に置かれた事は数回あったが、
その時はすぐさま体勢を立て直せていた。
時間にもMPにもまだ余裕があったからだ。
だが、今この遅れは致命的。
MPも50を切っている。
小遣いの足りない中学生のような状態だ。
迂闊にジュース1本も飲めやしない。
災厄の王が迫りこちらを殺していった。
すぐさま天使で復活する、が、
現時点で心が半ば折れた僧侶は次の手を失敗した。
近くのキャンセル役の復活。
確かに手としては順当のように見えるが、
半数近くが壊滅しているこの状況で
無敵時間中に天使、ならびにキラポンを使っておかなければ
再復活が難しくなる。
あっさり魔蝕の範囲内に入ってしまい再度死亡。
保険も何も無かったため、そのまま戦線は崩壊した…。
救いがあったとすれば、全滅ではなく30分経過で
戦闘終了したことぐらいか。
完全敗北だった。
まったく…久しぶりに申し訳なさそうにしてしまった。
ギリッギリの方が燃えるとかいっといて、
あのドタン場でへしおれるとか…。
リベンジ確定。
間違いなくリベンジ確定です。
ブッ殺して差し上げます。
私以外の人がな!