その日、私はドルボードでキュララナ海岸へ向かっていた。
目的は勿論浜辺でナンパ
…などできるはずもなく水着引換券はずっと私のものだ!私のものだァ!
もとい。
宝探しクエの結果を日誌のネタにすることが目的だった。
が、そんな中、ずっと前にフレになってそれきりだった人から連絡があった。
「今、お忙しいですか?」
『呼吸するのに忙しいです。』(いいえ、空いてますよ。)
「よろしかったらベリアル行きませんか?」
『私を入れた奴は死ぬことになる。』(経験も耐性もあまりありませんが、大丈夫ですか?)
「大丈夫ですよー^ ^」
『チッ…今日は浜辺でナンパするはずだったんだがな…』(是非お願いします!)
かくして、何故か会話は成立した。
集まったメンバーはバト戦僧僧。
安定しそうな構成だ。
一人だけ不安定な奴がいるが。
戦う前に作戦を確認しようとした私だが、
どうやらあちらさんはベリアル初戦な感じらしい。
…作戦について進言すべきだろうか。
最初はやりたいようにやったほうがいい、と言うのが最近思ったことだった。
いちいち口煩くなんでも言うのが本当に良いのか。
人によるところはあるが、悩ましいところだった。
よし、わかった。
『作戦は真っ直ぐ行ってぶん殴る、だ!』
あああああ、ヤバイマジでなんも決めず突入しちゃったよ負けたらどーすんだよノリと勢いが通用すんのは身内だけだっつーのポッと出の私が焚きつけてどーすんだよマジありえねえここは勝たせてやれよ憎まれ口たたいてm
よく考えたらベリアル二回目野郎に言えることなんてあんまなかった。
落ち着け…僧侶が二人なら余程の事がない限り負けないはずだ…。
あんとき一人でもやれたんだし、問題などあるはずがない。
私が、私がしっかりしていれば負けるはずがない!
さあ、行こうか!
二分後。
デスファイアと直接攻撃で死体になった僧侶がいた。
…あれ?なにやってんの私。
なんで天使使った直後死んでんの私。
すぐ生き返ることができてよかったね私。
じゃねえよ!!
完ッ全に気ィ抜けてんじゃねーか!
回復と補助の分担決めて回復担当した癖に
お先にお亡くなりになりやがってどーする!
馬鹿が死んでなおってよかったね?やかましいわ!
夏場は脳腐りやすいんだぞ!ボケが!
【ご覧の皆様方へのご注意】
(パーティを組んだ僧侶をはじめとする皆様方には、
わたくしからご覧のような罵声を浴びせることは御座いません。
もし御座いました場合は頭の良い偽者の可能性か、
空気が読めないくらい馬鹿になっている可能性がございます。
安心してご利用下さいませ。)
いや落ち着こう。
まだ慌てるような時間じゃない。
とりあえず祈ってからのベホマラー。
隙を見て天使。補助は全部任せる!
イオグランデは避ける避けないにかかわらずベホマラーを合わせる。
あんまり避ける余裕なさそうだし、それで行く。
デスファイアは被害範囲を見切って先読みで回復を使う。
祈りは切らさない。
あとは…これ以上死なない、と。
6分後、落ち着いていたせいか、たいしたこともなく終了した。
ベホマも体当たりで回避してたみたいだし、なかなかやるなー、みんな。
しかし報酬もたいしたことがなかった。
オチもたいしたことがなかった。
体をはったギャグは一回が限界ですよねー。