※蒼天のソウラの二次創作です。実際のキャラの
掛け合いなどに違いがあるかもしれません。
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「もう”それ”も使わせる訳にはいかないよ!」
フォルカは言うと同時に、アスカとリーザは
ドーターに飛びかかった!
「全力で行くぞッ!合わせろ!アスカッ!」
「はい!!」
「ひぃ…!」
ドーターは完全に狼狽えてしまい、もはや
成す術がない。二人は魔力を纏った剣を構えると
「”天地果てまで鳴り響け”!」
「”巨岩をも穿つ極限の雷斬”!」
「「極・雷鳴斬り!!!」」
上段から縦一閃に振り下ろされた二人の斬撃は、
幾重にも束ねられた”雷”そのもの化し、耳を塞ぐもの意味を
成さない程の轟音を打ち鳴らし、極限まで研ぎ澄まされた
雷の魔力が、ドーターに叩き込まれるとそれは全身を駆け巡った!
それは”かいしんのいちげき”に相応しき、極大の威力があり
ドーターは全身に走る痛みから、言葉にならない程の
大きな悲鳴をあげ、その巨躯をそのまま後ろへ倒していく。
「あ、あがっ…!ま、まさか、魔界に居た
”あの貴族”以外にも…こんなに…強いのが、居るなん…て!」
そう言葉をのこすと、ドサッと大きな音を立て、仰向けに
力なく地面に伏した。その直後、彼女の体はふた回りほど小さくなった。
一瞬の静寂ののち、リーザとフォルカは脅威が去った事を
感じ、自身の剣を腰に収めた。
アスカもピアスに触れ、抜刀した際に捨てた鞘を呼び寄せ
白銀の太刀を収め、太刀を手元から消す。そして再び
自分のレイピアを呼び戻し、腰に装備し直した。
「アスカ…!ぶっつけ本番ながらよくやった!」
「はい!師匠、ありがとうございます!」
「マドモアゼル、先程の君の剣…見させてもらったよ。
まさかここまでチカラを秘めているとは驚きだった」
フォルカは、笑みをこぼしながら言う。それを見て、ようやく
冷静になったアスカは疑問を投げかけた。
「そういえば…なぜ貴方が、こちらに居るのですか?今は
”太陰の一族”の皆様は忙しく活動していると報告を受けてましたが…」
「私がフォルカ様へ手紙を送って、こちらに来て頂いたんだ。」
と、リーザが答える。それに合わせ、フォルカも話し始める。
「私が居る【太陰の一族】は永らく海底の底に封印されていた。それ故に
いくら長命な魔族といえど、抗えぬ時間の流れで逝く者逝き、私や
我らの主たちを知る者が居なくなってしまうのは、当然の帰結であるのだよ」
「そう、主ともにアストルティア出征前に脱退してからは、噂にも
かからぬまま、その行方がどうなってしまったか分からなくなった
”太陰の一族”のその後をアスカ…お前が繋いでくれたのだ」
「私が、ですか?」
「あぁ…いつかの手紙に【手練れの狐剣士】とお前が剣を交えたと聞いた時に、
私はすぐに”フォルカ”様だと確信したんだ。そしてなんとか、拠点にされている
場所が、猫島だと言う情報を突き止め、つい最近…手紙を送る事が出来たのだ」
「…なるほど、では本当はお二人で何をされるおつもりだったのですか?」
アスカが頭をかしげて、二人に聞く。その問いに一度お互いを
見るとリーザが今度は笑顔をこぼしながら
「ちょっとした昔話さ…。私や私の主も昔は、【太陰の一族】に所属していた身。
いま頑張っていらっしゃる若様方のお役に何か立てるかもしれないと思って、
こうしてフォルカ様にコンタクトを取ったのだよ」
「まぁ本当はリーザ…お前の腕が衰えていないか、確かめても見たくてな
こうしてこの島まで足を運んだ訳だよ。」
「そうでしたか…。」
なぜアスカの元に、二人が援護へ来れたかの謎が解けた所で
”ボンッ!”と遠くで爆発音が聞こえた。
「……!それでは私、他の兵士の皆様の介抱をした後に、
他の戦場…妹”マイカ”の居る大広場へ向かいます!」
そういって行こうとした時に「少し良いかな?」と
フォルカがアスカを引き止める。
「…行く前にひとつ、私は立場上これ以上戦闘への介入は出来ない」
「はい、これ以上は流石に無理強いは出来ません」
「……だが、マドモアゼル…私は、キミの健闘を最後まで祈っている!
胸を張り、頑張りなさい…!」
「……はい!…今回の助太刀、ありがとうございました!」
と、アスカは真っ直ぐとフォルカを見て返事をした。その姿勢に
また笑みを浮かべると、リーザが翼を羽ばたかせ、宙に飛び上がると
フォルカの手を取り、そのまま空へと飛び去っていった。
それを見送りながら、アスカはもう一度自分の周りの
状況を確かめると
「ふぅ、さて…まずは皆さんの容態を見なくては!」
………
〜続く〜