(以下バージョン7.0までのネタバレがあります。)
兄弟姉妹によると、異界で見つかる「アスタルジアの欠片」には「創生のチカラ」が内包されています。
「創生のチカラ」には、これまで生きてきた人たちの存在の軌跡が蓄積されていて、
主人公の持つ創生のチカラを干渉させることで、主人公にゆかりのある人を顕現させることができるそうです。
「これまで生きてきた人たちの存在の軌跡」とは、いわゆる「アカシックレコード」のことではないでしょうか。
「アカシックレコード」とは、宇宙の存在のすべてが記録されているという記録層のことで、神智学などで扱われる概念です。
記録は、過去から現在のものだけではなく、未来の記録もあるそうです。
ただし、アカシックレコードの記録は文字・絵・音声ではなく、高い振動数の波動による記録なので、
この記録層にアクセスするには、記録層があるとされるアートマ界における波動を察知する能力が必要で、これには厳しい霊的修行が求められるそうです。
ちなみに、すべての存在を霊・魂・体に分けて考えた場合、魂(こん)の位置の最上部にアートマ界は位置しているそうです。
魂(こん)は上から、アートマ界、ブッディ界、高位メンタル界で、アカシックレコードはアートマ界にあるそうです。
(この段落の記述には小学館の『超常現象謎学事典』p.36-37, 278, 300などを参照しました。記録層の名称や位置については人によって違いがあるみたいです。)
『神智学大要3 メンタル体』p.280によると、もし霊的修行の進んだ人が何らかの情景にその注意を向けると、その情景はすぐにその人の前に出現するそうです。
たとえばもしその人がジュリアス・シーザーの英国上陸が見たいと思うと一瞬のうちに、その場景を見るのではなく、実際にその現場の海岸に古代ローマ軍とともに上陸している自分自身に気付くそうです。
その全場景は、西暦紀元前55年にその観測者が現場にいれば目撃したであろうように、まさしくそのままその人の周りで再現されるそうです。
兄弟姉妹が「厳密には本人じゃない」「異界アスタルジアでしか行動できない」と言ったのと似ていて、この〝演者たち〟は現実のうつしに過ぎません。
ただし、異界アスタルジアとは異なり、演者たちは観測者のことなど全く意識しないですし、観測者もこの演者たちの行動を変えることは全くできないそうです。
それに、霊的修行者でなければ記録層の波動へのアクセスは難しいので、一見すると創生のチカラが持つというこれまで生きてきた人たちの存在の軌跡の蓄積とはなじみにくいように思えます。
しかし同書p282にはこうも書かれています。
人や物を構成する物質の粒子と、歴史を包蔵しているアカシックレコードの記録との間には一種の磁力的付着性あるいは親和性があり、
あらゆる粒子はその近辺で起きる全ての出来事の印象を永久に内蔵しているそうです。
この〝粒子と記録の親和性〟が、記録と、人が記録を読み取る能力との間に、一種の導線の働きを果たしているようです。
すると、あらゆる生命や物質をこの世に存在せしめる「創生のチカラ」には、これまで生きてきた人たちの軌跡が内包されているという話なので、
「創生のチカラ」はアカシックレコードの記録層とつながっている可能性は十分ありそうです。
「異界アスタルジアの軌跡の門について妄想する」へ続きます。