(以下バージョン7.6(後期)までのネタバレがあります。)
クエスト838「これからの私たち」。
「さまようヨロイさん」シリーズの2本目で、バージョン7.6(前期)クリア後のクエストです。
1本目のクエスト787はバージョン7.1でのものだったので、リアルタイムで遊んでいる場合は1年以上開いての続きになります。
赤い鎧を着たアーイシャは鎧みがきの達人で、アマラーク城下町にいた頃は亡き夫が造った鎧を毎日ピカピカにみがきあげていたと言います。
アーイシャが着ている赤い鎧も夫の形見だそうです。
アーイシャによると、鎧みがきの工程は次のようになっています。
サビを落とす → オイルを全体に塗り、みがく → 羽根でなでる
アーイシャが脱いだ赤いかぶとのサビを落とす際、アーイシャは「まずは サビを落としましょうか。ごりごり 削り落として……」と言います。
現実世界の錬金術では「サビ」には〝卑金属が冒された病気・感染症〟の意味合いがあり、
卑金属の病気を錬金術師が治療すれば貴金属になるという考え方があります(日誌「ユーライザの謎(8)」)。
また、「やすりがけ」には「溶解」の意味が込められている場合がありますが、
日誌「錬金術の『浄化』について考える」で書いたように、溶解の過程では浄化も伴う場合があり、
ここでは「サビ」を「やすりがけ」によって「溶解」のようにごりごり削り落とすことで「浄化」されたという可能性は残ると思います。
金属製品のお手入れが、どうも錬金術の作業に似ているように見えるのです。
サビついた赤いかぶとが鎧みがきの作業によって一層ピカピカな赤いかぶととして「再誕」したのは、
クエスト846ではキラキラ大風車塔にいた少女の赤い風船がカラスに割られ、代わりの赤い風船を入手し直してプクフルが笑顔の絵を描くことで赤い風船が「再誕」したのと似ています。
現実世界の錬金術では、「溶解」は基本的に〝腐敗〟の黒で起きますが、カラスも恐らく黒だと思われ、現実世界の錬金術では始めは黒(腐敗や溶解など)から始まるそうです。
バージョン7では溶解と思しき描写が多く見られ、エドアルドの家の2階には錬金術の挿し絵が入った本もあり、
アーイシャとムニエカの町の引き寄せ合い・ガナン王国(ガナン帝国の前身)が錬金術を扱っていた可能性も残っていると思います(日誌「『石ころ』の謎(2)」)。
また、「羽根でなでる」際に用いる「よみがえりの羽根」には、ザオリクの呪文を得意とする魔物のリターナーモアの神秘的な魔力が宿っているそうで、
よろいを磨き終えたアーイシャは「以前よりも 鎧がピッカピカになりました!これが リターナーモアの効果なのでしょうか。」と驚きますが、
錬金術師リンカの家にある『初等錬金術概論』の「最終工程『変質』」によると
「錬金術師が 錬金釜に 少量の魔力を込めることで
物質は ついに 新たなる存在へと変じる。」
とあり、錬金術うんぬんは抜きにしても、よみがえりの羽根の神秘的な魔力が作用し、よりピッカピカに磨かれたようで、
最終工程で魔力を利用しているところは共通しています。
鎧みがきと錬金術の関係が気になったところで、クエスト842終了後にリズク王のムニエカへの立ち入り禁止宣言があり話が止まってしまったようで、今後の再開が待たれます。
なおここからは妄想気味の推測ですが、バージョン5.5の回想によると兄弟姉妹が時渡りの呪いで最後に行き着いたのがジャディンの園で、そこで初代魔仙卿から次の魔仙卿としてスカウトされます。
なぜこうしたスカウト行為があったのかその理由は初代魔仙卿の口からは詳しくは述べられなかったのですが、ただ修行が必要であるとは言われていました。
バージョン5.1では旧ネクロデア領へ行くのに、関所の結界を解く必要がありましたが、魔仙卿から「幽冥の巻物」を受け取り、これによって結界が解けました。
巻物の説明には「巻物は 強い魔力を 宿しているようだ」とあり、もしこれを魔仙卿が修行の成果で作れるようになったのだとしたら、
修行は魔力を操ったり術者の魔力を高めたりするものもあったのではないかと思われます。
兄弟姉妹が錬金術で、上述の『初等錬金術概論』にあるように錬金の対象物を変質させる最終工程で魔力を用いていた可能性はあり、
錬金術師としての放浪の旅で魔力を操るセンスは高くなっていた可能性はあると思います。
後継者を求めていた初代魔仙卿と、さまざまな時代を渡り歩き錬金術の研鑽を積み達人級の錬金術師となっていった兄弟姉妹が、魔力という点で共時性的に引き寄せ合ったという可能性はありそうですが、確証はありません。
おわり