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忘却のおじいちゃん

テオフィロス

[テオフィロス]

キャラID
: RW642-070
種 族
: エルフ
性 別
: 男
職 業
: 旅芸人
レベル
: 130

ライブカメラ画像

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テオフィロスの冒険日誌

2023-02-07 18:45:12.0 2023-02-09 14:26:05.0テーマ:その他

【考察】 ドミネウス王について語る (その9 終章) 【 ネタバレ注意! 】

※ 注意!
【 この日誌はバージョン4のメインストーリーにおける 『 重大なネタバレ 』 を含んでいます 】
【 この日誌には妄想、憶測、推論が含まれております。 広い心でお読み下さい 】



よろしいですか?




【 ドミネウスは 『 悪人 』 として描く必要があった 】


僕はドミネウスは、

「 『 悪人 』 として描かれなければならなかったキャラクター 」

だと思いました。


その理由は、バージョン4のテーマのひとつが、

「 人間の欲望、愚かさ、傲慢さ、悪を描くこと 」

だからです。





【 異質な出自を持つラスボス 時元神キュロノス 】


バージョン1のラスボス 冥王ネルゲル
バージョン2のラスボス 大魔王マデサゴーラ
バージョン3のラスボス 邪竜神ナドラガ
バージョン5のラスボス 異界滅神ジャゴヌバ

 彼らはいずれも大いなる闇の根源と深い関わりを持つ 「 悪 」 であり、ヒトならざる者の手によって生み出された存在です。

 ところがバージョン4のラスボスである時元神キュロノスは、大いなる闇の根源とは無関係に人間の欲望によって生まれた巨悪でした。


 エテーネ王国は代々の王が、建国王レトリウスの朋友であり時の漂流者たる異界生命体キュレクスに 「 お願い 」 をして時見をしてもらい本来起こるべき災害を回避することで発展してきました。

 しかし、キュレクスの機嫌を伺うことに嫌気がさした第15代国王ギリウスが、キュレクスから時渡りのチカラの源である 「 時見の源泉」 を奪い、そのチカラの一部を利用して 「 時見の箱 」 を作ることでキュレクスに頼らずに時見を行おうと画策したのです。

 時見の箱に収められた意思持たぬ 「 時渡りのチカラ 」 にすぎなかったキュロノスは善も悪もない純粋な存在でした。しかし、その純粋さゆえにギリウス以降の代々のエテーネ王を始めとした 「 人間の闇 」 に触れ続けたせいで、キュロノスは悪に染まってしまったのでしょう。





【 バージョン4で強調された 「 人間 」 の悪の部分 】


 ここで重要なのは、バージョン4のストーリーでは特に 「 人間 」 の悪の部分が強調して描かれていることです。

 オーガやドワーフ、プクリポなどの他の6種族を含めた 「 ヒト 」 ではなく、「 人間 」 の悪 です。


 4.1の1000年前のグランゼドーラでは、勇者を失った全ての責任をカミル一人に負わせるという人間の醜さが描かれました。

 4.2の1300年前のオルセコ王国ではドランド公国とのオーガ同士の戦争が描かれました。
しかしドランド公国は悪鬼ゾンガロンによって鬼人国にされてしまい、その悪鬼ゾンガロンも、「 子どもたちの世代まで戦争に巻き込みたくない 」 というオルセコ王ゾルトグリンの心の隙を戦禍の邪神がつけ込んだことで生まれたのです。

 4.3の3000年前のドワチャッカ大陸では、ウルベア地下帝国とガテリア皇国が戦争をしていました。
 ですが和平を望んだウルベア地下帝国のジャ・クバ皇帝を宰相のクオードは殺害し、「 過去に帰る 」 という自らの目的のためにガテリア皇国を滅ぼしました。
 
 4.4の1000年後の宇宙船アルウェーンでは複製体C141の独裁体制が敷かれていました。
 ただC141が狂気に走ったのは増殖獣バイロゴーグの影響であり、彼自身は純粋にプクラスを救いたいと願ったゆえに起こった悲劇でした。


 バージョン4のストーリーでは、人間だけが自らの意思で 「 悪 」 を行っているのです。


 そして、その 「 人間の悪 」 によってキュロノスが誕生し世界が滅びに瀕するというのは他のバージョンと比べて極めて異質なストーリーと言えるでしょう。

 つまるところ、バージョン4のラスボスとはキュロノスではなく、キュロノスを生み出した 「 人間の悪 」 そのものなのです。


 そうした 「 人間の欲望、愚かさ、傲慢さ、悪 」 を体現する分かりやすい象徴として、またキュロノスを生み出した張本人として、ドミネウスはドラクエ10のストーリーの中でも屈指の 『 悪人 』 として描かれなければならなかったのだと僕は思います。

 ドミネウスが 『 悪人 』 として全ての責を負ってくれているからこそ、メレアーデやクオード、パドレといった他のキャラクターが憎まれずに済んでいると考えたら、その功績に比べてとても不遇な扱いをされていると憐憫の情を禁じ得ません。

 この日誌を読んだ方がドミネウスについての印象を新たにしてくれたら幸いです。
 





以上で、「 ドミネウス王について語る 」 の日誌を終わります。

最後まで読んでくださってありがとうございました。
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