ユッカの冒険日誌

美しいものに対する人の反応

美しいものに触れることにより漏れる驚嘆の声は
神聖なものに対する憧れと讚美に満ちている 凍りついた大地

神聖な大地との繋がりを要望するその声は
同時に個であることを強要する声であったりもする 凍りついた視点

美しいものへの驚嘆と同時にそこに儚さを視る目は
一体いつ誰から教え授かったものだろう

その目はいつまで持ち続けなきゃならないのだろう 人はいつから神の不在を嘆いてきたのだろう

人はどこに原典を持ってここに存在するのだろう
あなたはここからどこに向かおうとしているのだろう

旅とはそう簡単に終えてしまえるだろうか 今この現状は敬愛するアーティスト
『平沢進』氏の音楽作品『広場で』の歌詞と
ピッタリとリンクして聞こえる…


《このまますべては凍る
　あんな高く聳えた　塔には何もなく》

《夜更けの広場で見た　燃えるようなデジャヴに
　キミを訪ねよう》

《夜が来る飛び起きろ
　遅れをとってはダメ
　遅れをとってはバツ》


《冬のように生きても　黄金の船は来る
　声を忍ばせて》

《遠くから夢見て来た　何トンもの土を掘り
　今日にはまた埋めて》

《船が来る飛び起きろ
　遅れをとってはダメ
　遅れをとってはバツ》


《大きい戸は開く　限りない永遠の
　そこまで　そこまで　見えはじめたよ》


《小さく見えていたはず　あんな高く聳えた
　塔から船は行く》

　《冬のように生きても
　まんべんなく陽は照り　影は花のよう》

　《朝が来る　飛び起きろ
　遅れをとってはダメ
　遅れをとってはバツ》