ボンゾルフ
「次は 何だ。
これは 壁画ではないのか?
…………いや この紋章が 大切なのであろう。」
ボンゾルフは 次の壁画を 調べてみた。
太陽のように…………いや これは神を表現しているのか?
不思議な紋章のまわりに 古代ゾルボナ語で
世界の歴史が びっしりと描かれている。
『異界と魔軍の誕生』
絶対なる暗黒は 神々が争い
レイセークが称えられているのを知った。
称えられる…………。
生まれてから 一度も見たことが無かった光景。
絶対なる暗黒は 初めて見た その光景に怒りを覚えた。
絶対なる暗黒は 実は こう考え
二柱の神々に 世界と命ある者を創造させたのだ。
「私が 絶対的な存在として…………
大いなる神々の王として 君臨したのち
万物と共に 虚無に回帰してくれよう。」
と。
かの神の目的は 絶対的な存在となる事であった。
メビウロスと似ているが かの神は
神々を統べる 王となろうとして…………
その後 全てと共に虚無に回帰しようと…………
再び 虚無の狭間で眠ろうと 望んでいたのだ。
かの神は ボンゾルフ神が 時空の狭間で眠っている事を
実は 知っていた。
よって さらに戦死した者の魂を 集めるため
新たなる戦争を 巻き起こすのである。
かの神もまた 多くの魔族を 創造した。
それは もはやメビウロスが創造した魔族とは違い
屈強で 強靭な魔族であった。
メビウロスが創造したような魔族は 大半が殺された。
絶対なる暗黒が 創造した魔族によって…………。
やがて 魔族は軍を成した。
『魔軍』と呼ばれる一族であった。
ここに 竜族と魔軍の争いが 始まるのだが
悲劇は さらに起きた。
アルラード王国が 竜の世界から 引き裂かれた。
竜族は こう言った。
「アルラードは 自分達の『世界』だ。
この世界以外の場所など 異世界と呼ぶに…………
いや 『異界』と呼ぶべきだ。」
と。
こうして 竜の世界は『聖の世界』と
魔の世界は『魔の異界』と 呼ばれるようになった。
竜の世界が『聖』という言葉を与えられたのは
勇者が 聖王と呼ばれたことに 由来する。
そして アルラード王国は
『新世界アルラード』と呼ばれている。
これらは 今でも変わらないことである。
だが 魔界に
絶対なる暗黒の 加護を強く受けた
最強の支配者が 現れる…………。
その名は『魔軍長アボロイド』。
この紋章は アボロイド率いる 魔軍の紋章である。
この紋章は『頂点に君臨する』という野望が表現されているのである。
ボンゾルフ
「……………………ふむ。
壁画の紋章は どうやら
アボロイドたちの シンボルだったようだな。
「次の壁画も 調べてみよう。」
To be continued...