(中二病 兼 意味不明注意
"覚悟なき者"は帰還を推奨する)
我が名はボンゾルフ。
黄金竜の肉体を持ち、不滅の魂を宿す者なり。
フハハハハ……
私もこの世に生を受けてから、長き年月が経過した。
思えば始まりは、アグラニという町だったか。
我は一般戦士として生を受けた。
前世が何であったかは覚えていなかったが……
そもそも前世というものが存在するのかも疑わしいものだ。
我はかつて、戦士だった。
大斧を振るい、蒼天魔斬と呼ばれる斬撃を用いて
毎日、大地に跳梁跋扈するあらゆる異形を屠ってきたものだ。
しかし我は満たされなかった、何故ならこの魂は血に飢えていたのではないからだ。
この魂は、娯楽に飢えていたのだ。
我は娯楽に浸った。
そして封じ込められた。
これは我にとってもはや伝説的光景、最も脳裏に焼き付いた記憶である。
"法則破壊(バグ)"を用いた我は、あらゆる"干渉不可能領域"に入り込んだ。
壁の中、柱の中、あらゆる次元に干渉する大魔法である。
太古の昔に存在した"法則崩壊"だが、これを記録した文献は数少ない。
もはや我も方法は忘れたが、確か……
・壁を隔てた先のキャラにアイテムを使うと、そっちの方へ移動する
・壁のせいで到達できないため、一定時間経つと壁抜けを発動する
こういった術式であったはずだ。
しかし我は宿屋でもそれを行った。
それが、全ての始まりだった。
勿論屋内は"飛翔石(ルーラストーン)"は使用不可能。
そして移動不可能な領域に閉じ込められた。まさしく牢獄である。
我の旅路はここで終わったと思われたが、赤き鎧の者に助けられる。
間違いない。奴こそは"戯れの支配者(ゲームマスター)"だ。
まさか我も、奴と邂逅を果たすことになるとは。
しかし彼が我に与えたのは、罰ではなく救いの手だった。
一切の罰を与えられず、救いのみを与えた彼。
まさしく神である。
それにしてもこの牢獄にまで干渉するとは、奴は一体、何者……
それから程なくして、我は自らの罪を認め、眠りについた。
そして眠りから目覚めたとき、我は異世界に存在した。
そこで我は大いなる聖戦の伝説に挑んだ。
我はその世界において、黄金の肉体と、強大な力を持っていた。
そして邪悪との戦いに終止符を打ち、我は再び長き眠りについた。
理解不能な超展開だろう。
実はこれは、我の前世の記憶だった。
フハハそうか、我は前世の記憶を取り戻してしまったのか。
まさかアイツがもたらしてくれたのか!?"戯れの支配者"があ!
まあよい、これが我の前世なのだ。我はかつて黄金の肉体を持っていたのだ。
そして斧ではなく鎌を振るい、ただの戦士ではなかった。
そうだ、私は戦士であるべきではないのだ。
そして我は前世の記憶、それを映し出す夢のような世界から目覚めた。
そして間違いなく、我は前世の肉体と力を得て、この世に舞い戻った。
光の世界アストルティアへ。
そう思っていたはずだったが、前世から授かっていたのは、
黄金の肉体だけだった。
何と力のほうは引き継いでいなかった。
この肉体はナンだ?
俺は疑問に思った。
考えに考え、結論に至った。
この鱗は「竜の鱗」と同様の性質を持っている。
私はどうやら竜の性質を持つ肉体を持っているらしい。
ならば私は竜なのかもしれない。
しかしなぜ黄金なのだろうか。
そうか、私が遊戯に飢えていたのは
前世でも黄金を愛していたからなのか?
やはり私は黄金と共にあるのか、いつの世も!
ところで竜術士というものの話を聞いた。
竜術士ってナンだ?
竜に変化する術と聞く。だがどうやらその竜は黒鱗らしいじゃないか!
我も黒竜になるのか? いいやそんなハズはない!
我がそんなものの支配に負けるハズがない。
我のドラゴラムは黄金竜へと変化するはずだ。
この肉体。
魂に刻まれ、幾度となく転生しても変わらぬ遊戯への執着心。
黄金に渇望し続けている我がそんなモノに負けるハズがない。
それを確かめるためにも……
私も竜術士とやらの元に弟子入りすることにしよう。
と思ったがレベルが足りない。
というか待てよ。
レベルってナンだ?
どうして魔物と戦うと急にHPが4とか上がるんだ?
普通は1ずつ上がっていくものじゃないのかよ!
というかHPってなんだ?
なんで数字で表せるんだよ!
諦めない心があればそんなもの幾らだって超えられるんじゃないのかよ!
この世の法則が見出せぬ、一体どういうことだ、"戯れの支配者"よ!!
ああもう自分でも意味が分からなくなってきたぞ。
ただ二つ分かるのは、我が黄金になっている。
そして我は竜術士になる必要がある、ということだ。
フハハァ