ログイン音が夜の部屋をひらく。画面の青が頬に反射し、フレンドリストは灰色のまま。胸の底で、小さな鈴が鳴って止む。
ジュレットの砂はまだぬくく、足裏にさくりと音が立つ。潮の匂い、波のリズム。ルーラの風が耳を撫で、コントローラーがかすかに震える。「ただいま」と言っても、戻る声はない。
家にルーラ。庭のシュタール鉱野の木が風に鳴り、井戸の水面が月を砕く。守護天使像の石はひんやり、額を当てると静けさが額の裏へ沁みる。冷えた麦茶をひと口。甘さのあとで、さみしさが塩みたいに舌に残る。
ベンチに座ると、通りすがりの旅人が「いいね!」を飛ばし、手をぶんと振った。チャット欄に小さな灯り。「またね」の文字が波みたいに消えても、胸の火は消えない。天使の翼が月光を返す。今は一人でも、歩ける。いつか、並んで。
フレンド募集します。
一緒に遊んでください。
さみしい><