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超一流防具鍛冶職人

みるく

[みるく]

キャラID
: UT055-558
種 族
: 人間
性 別
: 女
職 業
: 盗賊
レベル
: 140

ライブカメラ画像

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みるくの冒険日誌

2026-08-23 01:21:41.0 テーマ:ハウジング

撮影場所「霊の実(マイタウンID:6714-8952)」

四十四番目の私の勇者

みるくは白い毛玉の付いた帽子をかぶり、灰色のニットドレスの裾を両手で整えた。部屋の奥には前日までに集めた花束が並び、床には撮影のたびに動かした椅子の跡が細く残っている。朝食の皿には、すりおろした林檎を混ぜたヨーグルトが入っており、白い表面から甘酸っぱい香りが立っていた。みるくは木の匙ですくいながら、花束の一覧にある四十四番目の空欄を指でなぞった。

「今日は、さくらローズを三十本集めます。これが終わったら、ちゃんと休みます」

「昨日も同じことを言っていなかった?」

「昨日の私は昨日の担当です。今日の私とは別の人です」

旅人バザーでは、さくらローズ十本が七万七千四ゴールドで二組、残りの十本が七万六千ゴールドで売られていた。みるくは帳面の端で二度計算し、三十本の合計が二十三万八ゴールドになることを確かめた。八ゴールドという端数が妙に気になり、丸で囲んでから、その隣に小さな桜の絵を描いた。夢中になっているうちにヨーグルトがぬるくなり、すりおろした林檎の果汁が皿の底へたまっていた。

「二十三万八ゴールドです。八ゴールドまで、きちんと記録しました」

「花を買うには勇気が要る値段ですね」

「だから今日の花言葉が『私の勇者』なのかもしれません」

花交換屋へ三十本を持っていくと、店員はさくらローズの茎をそろえ、黄色い包み紙へ静かに重ねていった。花びらは白を少し混ぜたような桜色で、赤いリボンの鮮やかさまで柔らかく見せている。みるくが顔を近づけると、春先に開けた菓子箱のような、淡く甘い香りが鼻先をくすぐった。店の隅では水を替えたばかりの桶が冷たい匂いを放ち、濡れた床を踏む店員の靴がきゅっと鳴った。

「こちらが、さくらの花束です。花言葉は『私の勇者』ですよ」

「誰か勇敢な人へ贈る花ですか?」

「それもよいですが、自分へ贈っても構いません」

「自分にですか。何も退治していないのに?」

みるくは花束を抱え、少し考えてから家へ戻った。桜色の花束を木の壁の前へ並べると、部屋の一角が春のお花屋さんになり、紫色の枝からも暖かな風が届くように感じられた。はんなりとした花の色を眺めているうちに、きつく結んでいた帽子のひもを緩めたくなった。朝から何度も動かした花束で腕は重くなっていたが、まだ撮影を続けようとする自分の手を、みるくはそっと止めた。

「もう少し頑張れば、もっときれいに並べられます」

「でも、今日はもう十分でしょう」

「誰がそう言ってくれるの?」

「私が私に言います。みるく、今日はここまででいいですよ」

みるくは残していた林檎ヨーグルトを冷蔵庫から出し、桜色の花の前に座った。冷たいヨーグルトには林檎のざらりとした舌触りが残り、噛むたびにやさしい甘みが広がる。勇者とは、大きな剣を持って魔物を倒す人だけではない。疲れた自分を叱らず、食事を用意して休ませてやれる人も、自分を守る小さな勇者なのだ。

「四十四番目、さくらの花束。代金は二十三万八ゴールドです」みるくは帳面へそう書き、最後に「今日は自分にも優しくできました」と付け足した。桜色に囲まれた部屋で匙を置くと、窓の外から鳥の声が一つ聞こえた。みるくは急いで次の花を探さず、甘い香りの中でしばらく目を閉じた。
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