秋深し 隣は何をする人ぞ
みるくです。今日は赤と金の模様が入った、深い焦げ茶の服で出かけました。明るい場所では赤みが見えるのに、石壁の前に立つとぐっと渋くなる色です。鏡の前で何度も向きを変えていたら、冒険へ出る前にずいぶん時間が過ぎました。
写真を撮ったのは、木の梁が見える静かな場所です。すぐ隣には、青紫に光る木がありました。枝先はふわふわとして、幹には水が流れているような光が見えます。秋の服を着ているのに、隣だけ別の季節みたいです。
「秋深し、隣は何をする人ぞ」
つい声に出してみましたが、隣にいるのは人ではなく木でした。返事の代わりに光がまたたいたので、少し近づいて見上げます。写真の中では私がすまして立っていますけれど、撮る前には「この角度だと耳まで入るかな」と、何歩も行ったり来たりしていました。
この服は、赤い飾りや金色の縁取りがきれいで、ついそのまま歩き回りたくなります。でも、見た目が気に入った装備を直接着て戦いに行き、危うく倒れそうになったことがあるのです。ドレア枠が足りなくても、出発前の装備確認だけは忘れません。おしゃれを楽しむにも、無事に帰ってくる体が必要ですからね。
隣の人は、今ごろ何をしているのでしょう。強敵に挑んでいる人もいれば、畑の水やりをしている人も、花を並べている人もいるかもしれません。私は今日は、もう少しこの木のそばにいます。袖の赤い模様が光に浮かぶのを眺めてから、装備を確かめて冒険へ出発です。
秋深し。隣の木は、今日も静かに光っています。