第4話『謎の少女! もう一人の乙女魔法少女』
「俺のライバルって……女の子!?」
翌朝、聖ルミナス女学院。
カギヤマンは、昨日の戦いのことを思い出していた。
「まさか学校にまで敵が来るなんて……」
「でも、クラスのみんなを守れたじゃない!」
ミルキーが笑顔で励ます。
「うん。もっと強くならないとな!」
そのとき、教室の扉が開いた。
「今日からこのクラスに加わる転校生を紹介します」
先生の隣に立っていたのは、長い銀髪の少女だった。
「月城セレナです。よろしくお願いします」
涼しげな瞳に、どこか不思議な雰囲気。
クラスメイトたちは、たちまち彼女に注目した。
「きれいな子……!」
カギヤマンも思わず見とれてしまう。
しかし、セレナはカギヤマンを見ると、ほんの少し目を細めた。
「あなたが……カギヤマン?」
「えっ? なんで俺のことを!?」
「放課後、旧校舎の裏に来て」
そう言い残し、セレナは席へ向かった。
「な、なんなんだ……?」
ミルキーが小声でささやく。
「なんだか、魔法の気配がするよ」
放課後。
カギヤマンが旧校舎の裏へ行くと、セレナが待っていた。
「来たわね」
彼女は手をかざす。
すると、青白い光が広がり、魔法の杖が現れた。
「まさか……!」
「私は乙女魔法少女、セレナ」
光が彼女を包み、白と水色の衣装へ変わる。
「セレナ・クリスタルフォーム!」
「魔法少女だったのか!?」
セレナは杖をカギヤマンへ向ける。
「あなたの力が本物か、確かめさせてもらうわ!」
「ちょ、ちょっと待て! いきなり戦うのか!?」
「いくわよ!」
セレナの杖から、氷のように輝く魔法の弾が飛んでくる。
「うわっ!」
カギヤマンは横へ跳び、間一髪でかわした。
「危ないだろ!」
「その程度なの?」
「言ったなー!」
カギヤマンも杖を構える。
「乙女☆ハートブレイクシャイン!」
ハート型の光が飛び出す。
しかしセレナは杖を振り、透明な結晶の壁で受け止めた。
「そんな! 俺の必殺技が!?」
「力任せでは、私には勝てないわ」
セレナが再び杖を掲げた、その瞬間――。
ズズズズ……!
地面から黒い霧が噴き出した。
「なに!?」
霧の中から、黒い花びらをまとった魔物が現れる。
「乙女の魔力……すべていただく!」
魔物は二人に向かって黒い光を放った。
「危ない!」
カギヤマンがセレナをかばう。
「どうして私を助けたの?」
「目の前で誰かが困ってたら、助けるだろ!」
カギヤマンは魔物に向き直る。
「今はケンカしてる場合じゃない!」
セレナは一瞬驚き、それから静かにうなずいた。
「……分かったわ。今回だけ、協力してあげる」
「よし! 一緒にいくぞ!」
「クリスタル・スプラッシュ!」
セレナの青白い光が魔物の動きを封じる。
「今だ、カギヤマン!」
「任せろ!」
カギヤマンの杖に、ピンク色の光が集まる。
「乙女☆ハートブレイクシャイン!」
二つの魔法が重なり、まばゆい光が魔物を包み込んだ。
「ぐおおおっ!」
黒い霧が消え、魔物は小さな光となって消滅した。
「やった……!」
カギヤマンが笑顔を見せる。
セレナは杖をしまい、静かにつぶやいた。
「あなた……思っていたより不思議な人ね」
「それ、褒めてるのか?」
「さあ、どうかしら」
セレナは少しだけ笑った。
「でも、覚えておいて。私たちは、いつか本気で戦うことになるかもしれない」
「えっ!?」
「そのときまでに、もっと強くなっておくことね」
セレナは夕焼けの中へ歩いていった。
「待てよ! セレナ!」
しかし、彼女は振り返らなかった。
ミルキーがカギヤマンの肩に乗る。
「新しいライバル、登場だね!」
「ライバルか……」
カギヤマンは夕空を見つめた。
「でも、あいつには何か秘密がありそうだ」
そのころ、校舎の屋上。
セレナは一輪の黒薔薇を見つめていた。
「カギヤマン……あなたが本当に伝説の力を持つ者なら……」
黒薔薇の花びらが、一枚だけ闇に染まる。
「私の使命は、あなたを守ること。それとも――倒すこと?」
セレナの瞳が、寂しそうに揺れた。
――謎の乙女魔法少女、セレナ。
彼女の本当の目的とは……?
――つづく

次回予告
「今度は魔法少女コンテスト!?」
「優勝賞品は、伝説の魔法アイテムだって!」
「えっ、俺も出場するの!?」
「カギヤマン、かわいさと魔法で優勝を目指せ!」
次回、第5話『開幕! 乙女魔法少女コンテスト!』
「優勝なんて無理だってばーーーっ!」
ガラクタ城がバグってた!
わあわあ言うとります。
お時間です。