秘書は、半分は信じ、半分は全く信じていないよな顔をしてから言た。
「そうでしたか、、。、、私、実はあの時、あなたについての事を社長に話していて、聞きようによっては、酷い話でして、あれをあなたに聞かれていたんじゃないかと思って、正直、今の今まで、ずっとその事が気になって気になって、気もそぞろだったんです!もう、あなたの事が心配で、あなたのことばかり考えてました、、」
俺は、ドキッとした。え、、秘書、、?ちょと待てくりぜよ、、今俺は、エステラさんとの新たな恋で、失恋から立ち直たというのに、、一体どういう、、
彼女はさらに続けた。
「私、こう言ったんです、、。『りんれいまるさんに、ペットのように情が湧いて、でも愛情をりんれいまるさんに感じる自分が許せない、間違いならいいのに』って。
、、酷いですよね、ペット云々もそうですが、それ以上に、何だかりんれいまるさんを好きになる事がうんざりのようで。
でも、私も自分で良く良く、自分のこの気持ちが何であるか、考えてみたんです。ペットとか、何とか言ってましたが、、普通に、りんれいまるさんの事を、男性として、、あの、、み、、魅力を感じて惹かれ始めてしまっていたんですわ。社長にも、あなたに情が湧いたらしいと話したら、
『You達、付き合ちゃえば?』
なんて冗談で言われてましたが、、。」
彼女はちょっと軽く咳き込み、茶を飲んで喉を整えてからさらに続けた。
「、、それはともかく、、私、あなたに、散々に言いましたよね、何でそんなに、女性と見れば簡単に好きになるどころか、すぐに結婚までしたくなるほどになるのかって。
恋とは殆ど無縁な私には、全く理解できない事でしたので、、正直、この事が心から不思議だったんです。また、仕事にも本腰を入れて欲しいのに、そんな事ばかりがあなたの邪魔をしているようだったので、それも嫌でしたわ、前にも言いましたが、私はあなたのモデルの仕事が、一番楽しみなのに、いつまでもそれが出来ないんですもの。
ところが、あなたと時を過ごしているうちに、私にも、何だかあなたが人を好きになるような事と同じような感情が芽生えたようで、意に反して、どんどんそうなって行くので、、それをどうにか阻止したい気持ちでいっぱいになっていました。
そして、今までの自分と、正反対の状態に、自分がなることを恐れたんです。それで、あんな事を言ってしまいました。本当にごめんなさい、、」
彼女は、頬を真っ赤にして、照れ笑いをして、目を潤ませ、堅い言葉遣いに反し、かつてなく、可愛らし顔をして、そう言た。
俺は、輝くような内容の秘書の言葉に、心を強く揺さぶられっぱなしであたが、しかし同時に、暗く深く動揺していた。
え、エステラさんは、、エステラさんは、どうしうぜよ、、新しく順調に進み始めたエステラさんとの両思いの恋、、、しかし、俺は今、大失恋をしていたと思ていた相手から、愛の告白を受けた、、という、失恋した人類のほぼ全てが未到の、夢のよな幸福の幻の大地へと足を踏み入れた、、!俺の中で、この二つの巨大な幸福が大きく両側から揺れ動いた、、!!
そこで、未経験の究極の混乱状態に陥た俺は、痴呆症状が起きたよに、口から、あろうことか、最も言てはならない、恐ろし言葉を発してしまた。
「え、エステラさん、、、」
秘書は、真っ赤になて、目を潤ませていた顔を、え?と言いながら、俺に向けた。
彼女は、エステラさん、、と、口の中でつぶやくと、何かを思い出すようにして、一瞬考え込んでいたが、そのうち、彼女の紅潮していた頬の色が引くのを俺は見た。
それに気を取らりてう間に、彼女の表情が、みるみるうちに、さまざまな変遷を遂げていった。合点、衝撃、悲しみ、怒り、嫌悪、絶望、冷静、納得、安堵、そして再び冷静、、。
それは、非常に短い間だたが、俺はパラパラ漫画でも目の前で見ていうよな気持ちだた。俺にとて、そりはそりは、恐ろしい時であた、、。
そして、最後には、彼女は、白じろとした能面のよな顔で、俺に口元だけ笑顔を向けた。
「そうでしたね、エステラさんという、素敵な方がナドラガンドにいらっしゃるということでしたね。2週間もあれば、あなたが夢中になっていない訳ないですわね」
彼女は、サッと自分の机に向かい、パソコンを起動した。起動する間、俺はぼんやり彼女の横に立ち尽くしていた。
続く