「おばあちゃーん」
「暑くなってきたね~」
そうだねぇ~。
台風、もう過ぎちゃって、これからずーっと暑くなるから、熱中症には気を付けないとねぇ~
「ね~ね~おばーちゃん」
「お化けって居るのかな~?」
「幼稚園で今度肝試し大会があって、行きたくないんだよ~☆彡」
ぷーw
孫ハミィは変な事言うんだから~ぁ
お化けなんて居るわけないじゃないの~ぅ。
「え~☆彡」
お化けどころか、幽霊も、神様も居るわけないよ~ぉ
幽霊は、見えないなら幽霊いたって意味がないし~ぃ。
神様は、スロットか何かで1/8192位の確率で見れるくらいかねぇ
そんな、居るかどうかも分からない神様に
お願いしないといけない位困ってる自分自身をどうにかしないとダメなんだよぅ。
お婆ちゃんも、いつでも何処でも助けに行けるわけじゃないからねぇ。
じゃ、そろそろ行こうか~ぁ。
「えっ。どこに~?」
肝試しだよ~ぅ。
「ええええ~☆彡」
「おばあちゃんひどいよ~!☆彡」
「わざわざこんな所まで来なくてもいいのに~!☆彡」
これからねぇ、孫ハミィに、お化けを見せてあげるよぉ~
「えええ~☆彡」
![](https://cache.hiroba.dqx.jp/dq_resource/img/picture/fail/no_login_0.png)
「ギャー!お化け~!」
「怖い~!☆彡」
孫ハミィや。
よ~く見てごらん。
あのお化けは、ヤンキー特有のウ〇コ座りをしてるわよぉ
「ホントだ!」
そう、
今までお化けだと思っていたのは、ヤンキーだったんだよぅ
暗がりで人を怖がらせて、ビックリして財布を落として逃げていくのを狙った、カツアゲしてる最中だねぇ。
後でお婆ちゃんが懲らしめておくよぉ~
「なんだ~、お化けって全部ヤンキーだったんだねー☆彡」
これで、今度の肝試しも怖くはないよねぇ~
「ヤンキーなら、お婆ちゃんの方が強いし、怖くないかも~!」
じゃ、写真でも撮って帰ろうかねぇ
「お婆ちゃん、お婆ちゃん」
「後ろに誰か居るんだけど、誰なの~?」
え~?
お婆ちゃん何にも見えないよ~ぅ?
きっと何かを見間違えてるんだよ~ぅ。
気のせいよ気のせい~。
「そっかぁ~・・」
「そうだよね~・・」
「お化けはさっきのヤンキーだったし~。」
じゃ、かえろっか~☆
「は~ぃ」
「むー・・」
「やっぱり何か見える気がする~・・・」
----かれこれもう。
あの戦争から50年は過ぎてるだろうねぇ・・・
昔、アンタだけは帰って来て欲しいって
ずっと神様にお願いしていたのだけど
結局帰っては来ないねぇ。
アンタのお父さんお母さんは、この通り。
今でも元気にやってるよ。
アンタの残していった子が、大きくなって。
結婚して出来た子がこの子だよ。
戦争で、大切な人を沢山なくしたけど。
神様は誰一人助けてくれなかったから。
お婆ちゃんはやっぱり神様は信じないねぇ。
でも。
気になって毎年ココに来るってことは。
言葉に説明出来ない何かはあるんだろうね。
もうちょっと
お婆ちゃんが弱かったら。
その何かが見えていたかもねぇ。
「おば~ちゃーん」
「独り言おおいよ~!」
ああごめんごめん。
来年もまたココ、来ようかね~。
後編に続くよぉ~。