・バグが多い
・修正が多い
・修正のテスト漏れが多い
・追加ディスクなのに、ボリュームが少ない
最近、このような意見を目にします
まとめると「品質が低下している」ということですね
どうしてこんなことになっているのでしょうか?
新しく機能を追加する場合、
「企画」→「設計」→「開発」→「テスト」→「実装」
といった工程で行います
それぞれの工程での作業はこんな感じです
■企画
なにを作るかを決める
作業量、納期、スケジュールを決める
■設計
企画で決められた作るものの、具体的な仕様を決める
■開発
設計された仕様から、実際のプログラム作成を行う
■テスト
作られたプログラムを動かして、設計された仕様通りかを検証する
■実装
実際に機能追加を行う
よく言われている「仕様」というものは、設計工程で出来上がります
「仕様」から違う動きをする場合は、「不具合」です
りっきーさんが、「不具合じゃねーよ」と叫んでますが、
あれはたしかに「不具合」じゃないんです
「仕様」どおりに動いているが、問題が出ているということです
つまり、「仕様」が悪かった、「設計」の「品質」が悪かったということです
今回問題となった「ミラクルもろば」のように、「誰もがヤバイと思うもの」であっても、それが「仕様」であれば、その通り作るのが「開発」の仕事です
検証をしていて、「誰もがヤバイと思うもの」であっても、それが「仕様」であれば、OKを出すのが「テスト」の仕事です
で、実装されて、プレイヤーが「ヤバイだろ。なんでこんな状態で実装したんだ?」となるわけです
その結果、プレイヤーの声などを受けて、りっきーさんが満足いく「品質」じゃないと判断
その場合、「仕様」どおりであっても、修正が必要だと判断されます
それが、「不具合じゃねーよ」です
なにが「ヤバイ」か
なにが「セーフ」か
その判断はどこの工程でできるでしょうか?
設計工程では実装されたものは存在しません
たとえば特技であれば、武器の種類、ダメージ倍率、属性、発動速度、効果時間、チャージタイム等の数値しかわかりません
その机上にしか存在しないものを読み取って、実際にどうなるかを想像する必要があります
仮にここで「ヤバイ」とわからなかったとします
開発工程では、実際にプログラムを作成しますので、どのような結果になるのかはそれなりにわかります
試しにどのくらいのつよさであればどのくらいダメージがでるのか、実際に試すことができるので、ある程度実際に近い結果がわかります
「ヤバイな」と、ほぼわかります
でも「仕様」どおりなんで、次の「テスト」工程に進みます
テスト工程では、実際に動きますので、どのような結果になるかはっきりわかります
他の機能、たとえばバイキルトやフォース、フォースブレイクを使った場合どうなるか
武器特攻、弱点属性の場合の影響など、細かく検証できます
ここでヤバイと気づかないわけがありません
「ヤバイな」とはっきりわかります
でも「仕様」どおりなんで、実装されちゃいます
つまり、「開発」、「テスト」工程で、それぞれヤバイかどうかはわかっているのです
わかっているけど、そのまま実装してしますのはなぜか?
チェックが足りない、「仕様」どおりだからということもありますが、
何より、「納期」が決まっていて、いまさら「仕様」を修正する時間がないからでしょう
「テスト」で問題に気付き、それが「仕様」が起因だとわかった場合、
「仕様」を修正するため「設計」に戻すと、また「開発」と「テスト」が必要になります
時間が倍かかります。
バージョン3.0は発売日が決まっていました
ドラクエTVやインタビュー等で、直前まで「達人のオーブ」システムを作っていたと言っていました
発売日直前で、まだ製品が完成していないということはどういうことか?
問題が発生した場合、修正することができない
品質が悪いとわかっていても、修正することができないのです
昔の「ドラゴンクエスト」であれば、「達人のオーブ」システムが未完成の時点で発売を延期していたでしょう
「ドラゴンクエスト」の看板を背負うのであれば、「品質」が悪いままリリースできないからです
ですがバージョン3.0は予定通り発売されました
「品質」より「納期」を優先したのでしょう
オフライン時代と変わってしまったのか、オンラインだからなのかはわかりません
理由はどうあれ、品質が悪いままリリースされてしまった
それがバージョン3.0の現状です