サクラ「ねぇアンタ。ちょっといいかしら。アンタよアンタ。画面の向こうで私を動かしてるアンタ」
えっ、私?唐突な導入だね…
サ「ええ、ちょっとね。焦ってるの、急いで聞いて。いつだったか、『暗闇のボロ屋』について書いたじゃない?“明るくなる加護”の」
あぁ、明るさの話だけじゃなくて仕掛けもファニーな感じになったのは、私が画面で見てるのはアストルティアの現実じゃなくてキミ──ゲームの中のサクラという少女が、自分が知覚した情報から自分の置かれた状況をイメージした脳内映像だから。幽霊の正体見たり枯れ尾花……みたいな話だったよね。
サ「ええ、そうよ。今、その説の新たな裏付けが出たの」
と言うと?
サ「バルメシュケの研究所よ。あそこでアタシが見たのは紛れもなく『幻覚』…だけど、アンタも『見えてた』んでしょ?アンタは部屋で正気だったのに」
確かにな。入口のメモにもあったけど、アレはアストルティアの現実じゃなく確かにキミの幻覚のはずだ。
サ「そう。それこそ、脳内イメージ説の裏付けだと思わない?」
そうだねぇ。あの時は説に過ぎなかったけど、当たってそうな感じが出てきたね。君の見た幻覚はアストルティアの現実じゃないもんね。
サ「そう!そうよ。『こっち』の現実はアンタには見えないけど、アタシの目というフィルタを通して、コントローラで意志を伝えているだけで、ここに確かに現実はあるのよ!」
…あの、サクラさん?
サ「確かにゲームにシナリオはあるわ。誰かが書いた世界って知ってる。でも、アンタの人生にシナリオが無いって誰が証明してくれるの?」
…もしもーし?
サ「自分の意思で行動してるつもりでも、意思は経験によって作られるものよ。もしアンタと同じ性能の人間が産まれて、アンタと全く同じ経験をして人生を歩んだら、同じ時に、同じ選択をすると思うわ。そのアンタに経験を伝える誰かも同じように経験によって選択させられてて…それはつまり世界はシナリオ化されていると言えないかしら」
…サクラさん、もしかしてまだ幻覚見てる?
サ「よく分かったわね。エテーネの村に帰ると忘れちゃうから、早く聞いて欲しかったの」
OK、わかったよ。あの研究所、よっぽど怖かったんだね…。
一緒にお家に帰ろうね。
サ「…うん。怖かったぁ…」
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と、言うわけで今回はキャラ視点というていでの日誌でした!あのダンジョン面白いけど怖いよね。ビビり散らかして、まだ2階までしか進めてません…汗
キャラの見てる幻覚が画面貫通するのはズルじゃん(それ言ったら元も子も(だって怖いもん))
頑張ってクリアしますよ?そのうち…多分…
あと、シナリオ云々の話はサクラちゃんの幻覚と思って聞き流してくれて大丈夫です笑
それではまた~
いつか 今日の日を 思い出す時
ココロに サクラが 咲きますように──
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