ボクの住む街はけっこう田舎だけどハロウィンは毎年クラスの友達とやってんだ
今年も簡単にコスプレしてお家をまわってお菓子をたくさんもらったよ
友達とお菓子袋を見せあってたら袋によくわかんないけど高級そうなケーキがはいってた
このケーキいつもらったろう?
さあ?どーだっけ?でもめっちゃうまそうだから最後に食べよーぜ!
うん!
ボクたちはいちばん近いからって友達の家によってお菓子を食べはじめたんだ
うまい棒やポテトチップなんかを一生懸命食べてたらなんか変なんだ
友達が食べる手をとめてなんかゆってる
かえらなきゃ、かえらなきゃ…
はじめはギャグかな?っておもってたんだ
友達はそのまんま玄関へいっちゃってさ
ちょ、やめてよ!つまんないし!お菓子のこってるよ?
友達はボクの言葉なんて聞こえないみたいだ
かえらなきゃ、かえらなきゃ、かえらなきゃ、
こわくなって必死にとめたんだ、でも
じゃますんな!
ボクはおもいっきりぶたれて壁にぶつかった
そうして友達はでてった
友達のお母さんにその事を話したら青ざめて警察に電話してた
はい、はい、あのケーキが混ざっていたみたいで…はい、お友達は無事でした…
よくわかんないけどケーキの話をしてた
ざれちゃん、いい?わんざれすの事とケーキの事、これは誰にも言っちゃ駄目よ?もしも、話したら…ざれちゃんとざれちゃんのお父さんお母さんも危ないの、
うん!うん!
ボクほんとはよくわかってなかったけどおばさんの必死な感じはわかったから誰にも言うもんか!って思った
おばさんに家まで送ってもらったら玄関にお父さんとお母さんが顔を青くしてまってた
ざれちゃんお帰り!なんともない!?
お母さんはぎゅーってボクをだきしめたよ
ボクはお母さんを安心させたくって
だいじょうぶだよ!ボクケーキは最後に食べようって約束してたから!食べなかったんだ!
……お母さんのうでがす~ってはなれた
さっきまで涙でぐしゃぐしゃだったお母さんの顔がむひょうじょうになってた、お父さんとおばさんも
お母さん?
この子、さっき約束させたのに…駄目な子だ
駄目だ、処分しないと
そうね、処分しないと
ボクにげようとしたけどしらないあいだに大人がいっぱいあつまってた
みんな手にはものやバットをもってる