Phase 23『神々の島へ』
11月の小春日和。
昼下がりの海沿いの道を愛車の真っ赤なイタリア製のスクーターで走っていた私は、ほどなくして、海の見える高台の病院にたどり着きました。
「やあ、久しぶり!」
最上階で止まったエレベーターの扉が開くと、車椅子に乗った親友のミヅキちゃんが、再び面会に訪れた私をこの間と同じ笑顔で迎えてくれました。
…「おー、ありがとう!。じゃあこれ。今回の『クエスト』の報酬♪」
案内された談話室のテーブルの上に、頼まれていた食材やら衣服やらのアイテムを並べると、依頼人のミヅキちゃんは満足そうに頷いて、クエストクリア報酬を手渡してくれました。
なんとうぃるかは、5000ゴールドをてにいれた!
恐縮して受け取るのを躊躇していた私に、ミヅキちゃんはお礼にと、津田梅子さんお一人を半ば無理やり押しつけてきました。

「そういえば。『ドラゴンクエストⅩ』はまだやっとるん?」
「ああ」私は言って、スマホのアプリの中にいる自分のキャラクターのウィルカ(うぃるか)をミヅキちゃんに見せました。
「…あれ? これってもしかして、『カイ』?」
思い出アルバムに写っている写真の一枚を見たミヅキちゃんが言いました。
「ああ、そやでー。やっぱりわかってくれたか。じゃあ、この写真はどう?」
「あっ、『ドル◯ー◯の塔』!」
「そうそう、そっくりやろ?」
私が見せたその写真は、「不思議の魔塔」のそばでコスプレをしているウィルカを撮影したものでした。
そのコスプレは、その昔にナ◯コ(現「バ◯ダイ◯ムコ」)から発売されたアーケードゲーム『ド◯ア◯ガの塔』に登場するヒロイン、「カイ」に似せたものだったのです。

偶然か、それとも、名作へのオマージュなのか。
「二つの塔」は外観だけでなく、各フロアに隠された宝箱を探して塔の最上階を目指すというゲームシステムまで同じでした。
のちにオンラインゲームとなったそのゲームで「ウィルカ」として生まれた私は、ミヅキちゃんも誘っていっしょに冒険をしていたのですが、残念ながら数年ほどでサービス終了となってしまったのです。
そして、新しく創造された『ドラゴンクエストⅩ』の世界に、再び「ウィルカ」を甦らせたのでした。
「…ミヅキちゃん。いっしょに『ドラクエ』せえへん?」
私は思い切って、ミヅキちゃんを誘ってみました。
「オンラインゲームやったら、実際に会わんでもチャットでいつでも話せるし。歩けんでも、二人でいっしょにどこでも行けるし。また昔みたいに…」
ミヅキちゃんの左足は、病気のために、膝から下が切断されてありませんでした。

「うーん。…やめとく」
私の誘いは、あっさりと断られました。
「ゲームの世界もええけど」ミヅキちゃんは言って、海の向こうに見えている大きな島を指差しました。
「退院したら、いっしょに行かへん?」
その島は、神話の時代に伊弉諾(イザナギ)と伊弉冊(イザナミ)が国産みを行ったとされる「自凝島(おのころじま)」、「淡路島」でした。
「そやな。行こ行こ!」
私たちは顔を見合わせて、約束しました。
いつの日か。
あの神々の島へ。
「ドラクエの聖地」に、二人で訪れることを。
To Be Continued…

さて、それではここで。
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