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元騎士

ザラターン

[ザラターン]

キャラID
: ER367-139
種 族
: オーガ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 130

ライブカメラ画像

2D動画 静止画
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ザラターンの冒険日誌

2024-04-13 11:10:48.0 2024-04-13 15:12:24.0テーマ:その他

天星(5)(ver6範囲までのネタバレ注意)

決戦用の鎧に袖を通し、
節々の具合を確かめる。

( うむ、やはり動きやすい!

重騎士が纏うにしては、やや軽量な
ハーフ・プレートメイル。

しかし、元の持ち主である
デッドリー男爵から聞く所によると、この鎧には、
何やら魔法的な防護術が施されているらしく
見た目以上の防御性能を期待できるらしい。


( 生まれ変わった この魔剣と共に、
  ありがたく使わせてもらいます、
  男爵…!


黒鋼の剣が収まった鞘をポンと叩き、
改めて腰の金具に吊るす。

鍔に嵌め込まれた冥曜石が
光を反射して一瞬、閃いたのを見て、
おれは改めて、気を引き締めるのだった。


『 …よし!


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 貴様も この戦に
  参加してくれるのだな、ザラよ。


いつの間にか側に来ていたらしい
天使のおっさんに、手を上げて応え、
ニヤリと軽口を叩く。


『 ああ。何せ おれは、
  『補欠の補欠英雄』なんでね。

『 わはは!
  それでこそ、このワシの見込んだ男!

『 そんな大層な。
  酒場で偶然再会しただけだったろ。

『 いいやこのキカザリエル…!
  今、猛烈に感動しておるぞ!!?

『 おっさん そんな名前だったの…
  そうか、人の話聞かなさそうだもんな… 


…遠い目のおれを全く意に介さず、
おっさんは一人、熱を入れて語り続けた。


『 いやまったく…出会った頃と比べて
  良い面構えになりおって。
  いや、それが本来の貴様の姿なのかもなあ。

  思えば、始まりは…そう…アレだ!

  行き倒れていたワシに、
  貴様が食わせてくれた…アレ…!
  ほら、アレアレ…なんだっけ…辛いヤツ!


『 1ミリも名前覚えてねえじゃねえのw
  うはは!もういいよ、行ってくるよ!


『 ワシも!ワシも行くぞォォ!!
『 いいよ気持ちだけで。
『 あ、そう?じゃあ任せたわ。
『 切り替え早っ!?


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 あたしも行く!
  見届けなきゃ、みんなの戦い。
  吟遊詩人として。

『 …そう言って聞かねぇんだ。
  クソ雑魚ナメクジのくせに。


持ち場に向かう為に神都の外郭へ出ると、
ツキモリとエスタータが待っていた。

吟遊詩人の意志は固そうで、
魔族はすでに、うんざり顔でため息を吐いて、
そっぽを向いている。うん、諦めモードだ。


『 危険だ…と言っても、
  ここも戦場になるかもしれんし、
  どこに居ても、似たようなもんかもなあ。
  …自分の身は自分で守れるよな?


『 もち!
  支援とか、アイテム係するよ!
  こう…『くすり!』『かくれる!』
  『うたう!』みたいな感じで!

『 うん、正しい詩人スタイルだ、それは。

『 意味わっかんねぇ…


…実を言うと、先日のヴァリースタジアムでの
動きを目の当たりにしてから、
おれは、必要以上に彼女の心配はしていなかった。

身のこなしだけなら おそらく、
エスタータは おれよりも機敏に動ける事だろう。

正式に武術を教えたら、きっとかなりの戦士に…
なんて…まあ、それは野暮な話か。


ともあれ、こうして戦の準備は進んでいった。


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


かくして幕を開ける
【フォーリオン防衛戦】。

冒険者と有志の天使達で結成された連合軍…

おれ達を含む、その内の1グループが出向いたのは、神都を取り巻く四天の星の一つ。
【深翠の試練場】だ。


もし試練場の一つでも堕とされようものなら、
それだけで地上での被害は甚大なものに
なりかねない。

故に我々は、『神都防衛』と、
『四つの試練場防衛』の為に、
戦力を五分割する事となったのだった。

敵方の出方は分からないが…
まずはこの布陣で様子見と言うワケだ。


おれ達にとって、この深翠の試練場は
まったくの慣れない地…
というワケでも、実は無かった。

トレーニー育成帖のおかげで
わりと土地勘が身に付いたし、
空を飛ぶドルボード…
『聖天のつばさ』の扱いにも少しは慣れた。
飛びながら戦う、なんて器用なマネは
一生できそうにないが。


( しかし、
  意外な所で役に立ったな、育成帖。


…脳裏に、『ナイスバルク!』と叫ぶ
キタエルの弾けんばかりの笑顔がよぎる。
おれはゲンナリして、頭を振ってその幻影を
振り払った。

そんなアホな事をしていたその時…


『 風が変わった…来るぞ。


ツキモリが、小さな羽根を
はためかせて呟く。


『 いよいよか…!
  全員、結晶化対策の薬は飲んだな?

『 おう、いくぞ!


全員、勢い良く武器を構え、
臨戦態勢に移った。


~つづく~
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