目覚めし冒険者の広場-ドラゴンクエストXプレイヤー専用サイト

元騎士

ザラターン

[ザラターン]

キャラID
: ER367-139
種 族
: オーガ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 133

ライブカメラ画像

2D動画 静止画

写真コンテスト

{{ photoImg }}
さつえい日  :  {{ photoDate }}
さつえい場所  :  {{ photoZone }} ({{ photoWorld }})
{{ photoImg }}
{{ photoImg }}
{{ entryTitle }}
{{ mangaImg1 }}
{{ mangaText1 }} 
{{ mangaImg2 }}
{{mangaText2 }} 
{{ mangaImg3 }}
{{ mangaText3 }} 
{{ mangaImg4 }}
{{ mangaText4 }} 

ザラターンの冒険日誌

2024-10-06 11:16:44.0 2024-10-06 18:35:55.0テーマ:その他

砂の記憶(4)(ver7.0までのネタバレ注意)

昼下がりの、静かな部屋。
窓から差し込む陽の光を反射しながら、
ちらちらり、と、埃が舞う。

少しばかり暇を持て余して、
着席したテーブルから
なんとなく辺りを見回すと…
部屋の隅の、古びた机が目に付いた。

頑丈そうな机の上には、
無数の付箋を付けられている、
分厚く難解そうな本。
そして よく使い込まれた『秤』と、
幾つかの鉱石の入った箱が並んでいる。

さらに隣の棚を見れば、様々な薬品の瓶が、
砂時計と共に陳列されていた。


( 工房…研究室…?

『 お待たせしましたー。


ぼんやり考えていた所に声をかけられ、
ハッと我に帰る。


『 すみません、
  結局、荷物まで運んでもらってしまって…!


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


そう言って、奥の部屋から
お茶のポットを運んで来たのは、ここの家主にして、先程ひと騒動あった、件の女性…

ここまでの道中で名乗り合ったが、
彼女の名は『 アレナ 』というらしい。


『 いやいや こちらこそ
  逆に気を遣わせてしまった…
  図々しく お茶まで頂いて!

『 いやぁ、普段、人を招く事もないので
  こんな物しか出せませんで…
  家も埃っぽいし…お恥ずかしい!

『 いやいやいや…埃っぽいのは
  むしろ おれの方で!

『 いえいえ そんなッ!


…そうやって両者、頭を下げ続ける状況が、
しばらく続き…

しまいには、その埒の開かない状況が 
なんだか可笑しくなり、
どちらともなく、笑い出してしまうのだった。



☆   ☆   ☆



『 アレナ、君は もしかして
  『 錬金術師 』なのか…?


場が落ち着いてから、
おれは率直に、彼女に聞いてみた。

思えば、散らばった荷物を拾い集めている時から、
疑問に思ってはいたのだ。

彼女の荷物は…
幾つかの鉱石や野草、薬草類、染料…
魔法の小瓶に、魔力の土…
果ては、星のカケラや
よく分からない爬虫類の干物など…

とても一般人が生活に必要とする物とは
思えなかったのだが…

この家の設備を見れば 
なるほど、合点もいくと いうものだ。


それに…思い返せば、
街で彼女と似たような服装…

…クロッシュウェアとフォーチュンローブを
 組み合わせた服を、水色で染め上げたもの…

…を着た人を、何人か見た気がする。
もしかしたら、職業や身分を表す、
『制服』のようなモノなのかもしれない。


『 はい。お察しの通りです。
  ザラターンさんの故郷にも、
  錬金術って、あるんですか?


彼女は我が質問に こくりと頷き、
そして、おれにとっては少し意外だった質問で
返してきた。


『 うん?ああ、あるよ。
  ツボ錬金やランプ錬金なら、
  おれ達 冒険者にも身近かもね。

『 ツボ錬金…ランプ錬金…?
  むむむむ…こちらではあまり聞かない
  錬金術で、興味深いです!

『 そう、なのか?


おれ達が一般的だと思っている錬金術と、
エテーネ王国の錬金術は、
どうやら似て非なるモノらしい。


まあ、単純に考えても、この国と外の世界とでは、
5000年もの『時の隔たり』があるのだ。
術式とかの変容や失伝も、あって然るべき、か。
もっとも、おれは
その辺、全然詳しくは無いのだが…


アレナに乞われ、ツボ錬金の施された剣を、
腰から外して渡してみる。
彼女は その剣を、重たそうに両手に持ちながら、
しげしげと眺めた。


『 コレは…なるほど…様々な素材から
  魔力だけを錬成、抽出し…

  武具に付与した上で…
  長期間の使用にも耐えうるように
  コーティング処理…むむ…でもそれだと
  あの問題が…ああーそっかぁーアレを!

  でもでも、じゃあ…その代用として…
  えーっと…?


…アレナはキラリ、眼鏡を光らせ、
ぶつぶつと、おれには理解できない何かを
早口で呟きながら、超特急で
『己の世界』へと旅立っていった。

 
おれは軽く、置いてけぼりを
食らうカタチになったが…
アレナが実に楽しそうに見えたので、
しばらく そっとしておく事にしたのだった。



昼下がりの錬金工房。
窓から差し込む光を反射しながら、
ちらちらり、と埃が舞う。

おれは ゆっくりと茶を啜ったあと、
小さくあくびをして、
後ろ手に頭を掻いた。



~つづく~
いいね! 12 件

ログインしていないため、コメントを書くことはできません。


戻る

ページトップへもどる