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元騎士

ザラターン

[ザラターン]

キャラID
: ER367-139
種 族
: オーガ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 136

ライブカメラ画像

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ザラターンの冒険日誌

2025-10-04 21:45:35.0 テーマ:その他

ストレンジャーズ(22)(※ver7.1までのネタバレ注意)

『 あれ?キミ…
  キミって、普通の人より
  創生のチカラが、強い…?
  なんでだろ?


パステルカラーの長衣に若草柄のケープをまとった
赤毛の少女は、ぼんやりとクーを見つめるなり
意味深にそう呟いた。


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 えっ…?


その呟きに、困惑気味に首を傾げるクー。


『 あ!
  あはは…
  急にこんなこと言われても
  よくわかんないよねー!
  ごめん、気にしないで!


その顔を見て、はっと我に帰ったか。
少女は取り繕うように笑いながら、
そそくさと その場を去ろうとしたのだがー…


『 いいや、おおいに気になるな。

『 へっ!?


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 いや、すまない。
  盗み聞きする気はなかったんだが…

『 やぁやぁクーくん、
  パーリィ会場でナンパとは、
  キミもスミに置けないねぇ♪

『 ふん、アホくっさ…

『 えっ…みんな!?


…クーが何者かを知るなんらかの手掛かりに
なるかもしれない、と、おれ達は急遽、
少女を引き止めることにしたのだった。
事情を飲み込めず、目を丸くする少年少女。


☆   ☆   ☆


…おれ達はひとまず、
軽く互いの自己紹介を済ませた。

赤毛の少女は『ポルテ』と名乗った。
聞けば燈火の調査隊の中でも、
あのエックスさんをはじめとする凄腕達と
肩を並べる、主要メンバーの一人なのだという。


『 へえ!その歳で大したもんだ!

『 えへへー、そうかな?
  まあでも…ホントにすごいのは、
  あたしじゃなくて『師匠』なんだけどね。


賞賛の言葉に、ポルテは照れたような、
どこかバツの悪いような笑顔で頭を掻いた。
なるほど、そういう事だったか。


『 そっか、じゃポルテは さしずめ
  『魔法使いの弟子』ってとこかな?
  なんか詩の題材にできそうな響き!

『 魔法使いの弟子、かあ。
  うーん、まあそんなとこ…かなぁ。


インスピレーションを得て目を輝かせる
吟遊詩人の言葉に、軽く思案したあと、
ポルテは歯切れ悪そうに唸った。
何やらちょっと複雑な事情がありそうだがー…

そこに深入りする前に、今度は彼女の方から
質問が飛んできたのだった。


『 ザラたん達も調査隊の人なんだ?

『 ザラたん…まぁ…いいか。

  最近ドゥラ院長に雇われてね。
  調査隊をバックアップする裏方仕事とでも
  思ってくれればいい。

『 そっかぁ、よろしくね!
  ザラたん、つっきー、エスタ、
  クー!


『『『 よろしく! 』』』
(((  つっきー…  )))

『 ンだよ…!


☆   ☆   ☆


『 …てなわけで、クーは記憶喪失みたいでな。
  少しでも手掛かりが欲しいとこなんだが…

  ポルテ、君はさっきクーを見て
  『創生のチカラが強い』?
  とか言ってたよな?

  それって、記憶喪失となんか関係あったり
  しないか?
  あれだ、身体の異常が『気』の乱れに
  繋がってる、とか…そういうの?


ダメ元で聞いてみるも、
ポルテは申し訳無さそうに首を振った。


『 …ごめん。
  あたしに読み取れるのは、
  創生のチカラの強さだけなんだ。

  もしかしたら師匠なら何かわかるかも
  しれないけどー…呼び掛けても反応がなくて。

『 いやいや、悪い。無茶振りだったな。
  じゃあもし良かったら…
  こんど師匠に会った時に、それとなーく
  聞いておいてもらえないかな?

『 う、うん…!わかった。


…『呼び掛けても反応が無い』?
魔法的な通話手段でも持っているのだろうか。
門外漢すぎてよく分からんが、いやはや。
魔導というものは奥が深い。
ま、いいか。


『 ありがたい、よろしく頼むよ。


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


かくしてポルテとの会話も終わり、
それぞれが宴へと戻っていった。

ツキモリは珍しい料理の数々に心奪われたか、
狼狽えるクーを引っ張り回しながら、
目を爛々とさせてテーブルをハシゴする。

エスタータは街の人に一曲せがまれ、
張り切りながら広場の中央へと向かったようだ。

…心地良い竪琴の音色が、
夜の街に響き始めたのを見届けてから、
おれは腹ごなしがてら、街外れの泉のほとりを
散歩する事にしたのだった。

街の熱気と喧騒で ほてった身、そして調子に乗ってご馳走を詰め込みすぎたこの腹を、
泉に吹く夜風と虫の声が優しく迎え入れてくれた。

一人、情報を整理するには丁度いい場所だ。
そう考えていたのだがー…

その静寂は、
突如として破られる事になるのだった。


~つづく~
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