目覚めし冒険者の広場-ドラゴンクエストXプレイヤー専用サイト

元騎士

ザラターン

[ザラターン]

キャラID
: ER367-139
種 族
: オーガ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 139

ライブカメラ画像

2D動画 静止画

写真コンテスト

{{ photoImg }}
さつえい日  :  {{ photoDate }}
さつえい場所  :  {{ photoZone }} ({{ photoWorld }})
{{ photoImg }}
{{ photoImg }}
{{ entryTitle }}
{{ mangaImg1 }}
{{ mangaText1 }} 
{{ mangaImg2 }}
{{mangaText2 }} 
{{ mangaImg3 }}
{{ mangaText3 }} 
{{ mangaImg4 }}
{{ mangaText4 }} 

ザラターンの冒険日誌

2026-03-28 22:48:11.0 2026-03-29 21:47:57.0テーマ:その他

サバの味噌煮(12、了)(※ver7.2までのネタバレ注意)

失われた過去を取り戻す事には別に拘らず、
これからを前向きに生きてゆきたい。
…そう結論を出そうとした、記憶喪失のクー。

ツキモリは、そんな彼をバッサリと否定した。
奴はおれ達に背を向けていて、
その表情を見て取る事はできないがー…


『 聞け、クセっ毛。


魔族はそのまま振り返る事無く。
おもむろに、抑揚の無い声色のまま語り始めた。


『 100年以上前の話だ。


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 僕は生まれてすぐに、二束三文の端金で
  ゼクレス…魔界の国の、クソ貴族の所に
  売り飛ばされてきたらしい。

『 え…

『 そう聞かされて育っただけだから、
  本当の事なんて解りゃしねェが…

  実際、物心ついた頃には
  すでにそのクソ野郎の屋敷で
  奴隷同然の生活をしてたから、
  まぁその通りなんだろう。

  …それこそ飯なんて、
  ロクなモンが配給されなかった。

  労働中、街外れの水路で見かけるような
  ネズミだかカエルだかを、
  こっそり とっ捕まえては、
  たまのご馳走だ、と思えるくらいにはな。


…いつか少しだけ聞いた、ツキモリの過去。
どうやらおれが思っていた以上に、凄惨な子供時代を過ごして来たようだ。


( 色んな飯に感激しやすいのも、
  そんな半生だったからこそなのかもな…


『 大概ロクな過去じゃねェ。
  正直、叶うなら、それこそ
  忘れちまいてェような記憶ばかりだがー…


背を向けたまま、魔族は自虐的に笑う。


『 ま、それはいい。


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 てなわけで、僕には家族が居ねェ。
  正真正銘、天涯孤独の身の上ってやつだ。
  だから記憶なんぞ、失っても全く問題ねェが…
  
  だけどクセっ毛。
  …お前はどうだか分かんねェだろ?


『 え…?


『 お前のこと。
  …今も必死になって探してる奴が、
  もしかしたら居るかもしれねェ。

『 !!


ツキモリの一言にハッとなるクー。


『 ………

『 そうだよ!
  諦めずに探そう、記憶!


言葉を失うクーに、エスタータが
間髪入れずに笑いかける。


『 それに…ツキモリ!


続けて吟遊詩人は笑った顔のまま、
しかし涙声になって魔族に呼び掛けた。


『 探すっ…!
  もしツキモリが記憶喪失になって失踪したら!
  あたしが、あたしらが探すから!
  だから…そんな寂しいこと言わないでようっ!


『 ………


数秒の間があって。
背を向けたまま、魔族はいつも通りのため息をつく。

『 …お前、んなどうでも良い事で毎度毎度、
  いちいち泣いてんじゃねェよ…

( ふ、ちょっと照れてるな、これは。


『 泣いてないし!
  そんで どーでも良くないしッ!

  ね、ザラさんも探すよね!
  ツキモリいなくなったら!!

『 えっ!!


…急に話を振られ、今度はおれが面食らった。

まぁ…探すけど。探すだろうけども…
面と向かって堂々と応えるのは気恥ずかしい!


『 お、おぅ…うん、探す探すー…

『 そんな曖昧な返事をするやつは~…
  探してあげません!失踪しても!

『 あっ、すません
  探す!探しますゥー!!

『 うるせェよお前ら!
  いっそ そっとしとけよ!
  探さないでくださいッ!


『 ぷっ…
  あっはっはッ!!
  

…おれ達のやりとりに、クーが盛大に噴き出す。
3人、顔を見合わせた。
珍しいクーの大笑いに、自然とこちらも、
だんだんと笑顔になってくる。


『 ありがとうツキモリ、みんな。
  オレ…諦めないよ、記憶探し。


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 …そうか。
  よろしくな、これからも!

『 うん、よろしく!

『 頑張ろうね!
  

鬼と吟遊詩人が、改めてクーと握手を交わす。
魔族はそれに加わろうとしなかったがー…
珍しく、晴れやかな顔で空を見上げていた。


『 …僕はサバの味噌煮でいい。

『『『  え? 』』』


言葉の理解が追いつかず、
キョトンとする3人。
ツキモリは、空を仰いだまま続けた。


『 『故郷の味』。
  本当の故郷は分からねェからな。
  それでいい。
  
  だから。
  いつか記憶を取り戻したらー…クセっ毛。
  お前の思い出の味…故郷の飯を、
  僕に食わせろ。

『 ツキモリー…


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 …そこに着地するんだ、この話って。

『 むしろそれ以外に記憶戻すメリットあるか?

『 えぇ~…


エテーネの空に、温かな風が吹く。
ともあれ…決意新たに、旅は続いてゆく。


~サバの味噌煮、了~
いいね! 11 件

ログインしていないため、コメントを書くことはできません。


戻る

ページトップへもどる