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元騎士

ザラターン

[ザラターン]

キャラID
: ER367-139
種 族
: オーガ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 140

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ザラターンの冒険日誌

2026-05-30 22:23:55.0 2026-05-31 21:43:42.0テーマ:その他

執行者(2)(※ver7.3までのネタバレ注意)

『 見えてきたようだぜ、目的地。


我が言葉に、残り僅かな米を使った献立を
考えていたツキモリが、軽く舌打ちしながら、
手に持つ皮袋を、まるで『お守り』を
身に付けるかのように、大事そうに
しっかりと腰に括りつけ直す。


『 こっからは気を引き締めて行かないとな。

『 ふん、言われるまでもねェ…


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


目的地ー…


魔界南部に広がるこの砂漠には、
数千年の昔に栄えたという『海運都市ザード』や、
更にそれ以前に隆盛を誇ったであろう国々の遺跡が、遺構となって、今でも点在している。

その中には、長い年月のうちに自然洞窟と一体化し、半ば迷宮と化したような場所も、
幾つか存在しているらしい。

おれ達が辿り着いたのも、
そういう場所の一つである。

仲間達と頷き合い、
岩肌にぽっかりと口を開けている洞窟に、
慎重に足を踏み入れてゆく。


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 にっひひ~♪
  洞窟探検、遺跡探索…!
  冒険者の血が騒ぐってもんよ♪

『 おいおい、
  今回は遺跡荒らしに来たんじゃないだろ。


今にも竪琴を爪弾かんばかりの
吟遊詩人を軽く たしなめながら、
体が紫色に発光している、奇妙なコウモリを
光源代わりに、仄暗い洞窟をゆく。


『 わぁ~かってるけどさ…

『 ふん…どっちにしろ、
  めぼしいお宝なんて発掘済みだろうよ。
  『枯れた遺跡』ってヤツだ。

『 夢がないなー、ツキモリは。
  もしかしたらまだ何があるかもじゃん!

  ほらほら、二重底の宝箱とかに~、
  なんびゃくカラットのー…!

『 そんな夢物語を謳いながら
  『ひとくいばこ』に頭っから齧られて
  脳漿ぶちまけたバカが今まで何人いたか…

『 ひい怖ッ!


鼻を鳴らすツキモリの言葉を真に受けた
エスタータとクーが、
青ざめた顔で身震いした。

いやはや、それにしても緊張感がない。
おれはため息混じりに呆れ声を上げた。


『 お前ら声がデカい…
  遠足じゃあ無いんだぜ。
  一応、『潜入任務』だ。

  おれ達がここに来たのはー…


そこまで語って、
おれは改まってキリっと男前の顔を作りー…
そして、出来る限りの良い声で囁いた。
ついでにサムズアップ!



『 『正義の為』、なんだからな…!



『『『  ………   』』』



……賑やかだった道中が、
一瞬にして静寂に包まれた。

耐え切れなくなってきて、
おれは出てきた鼻水と入れ替わりに
サムズアップを引っ込めるのだった。


『 …ご、ごめ…
  歯ァ浮いたわ…自分でも…

『 ダヨネ。


…しかしこの言葉。
丸きり嘘ってワケでも無かったりする。


☆   ☆   ☆   ☆   ☆


“ 戦争に?
  ゼクレスとバルディスタが!? “

“ うむ、そうなのだ。
  魔界にはすでに、
  暗雲が立ち込め始めている… “


あの日、男爵は語った。

つい先日、ゼクレスからバルディスタに
戦線布告があったらしいのだ、と。


( 大魔王の名の下に、魔界は一つに
  なろうとしてるんじゃなかったのか…?


…それに…大魔王云々を抜きにしても
どうも解せない。

今バルディスタを相手取って、
ゼクレスに一体、何の利がある?

真っ向からぶつかって勝算は薄そうに見えるし、
それ以前に。

国内外の…今や、魔界でも最大勢力であろう、
『親大魔王派』を敵に回して、
最悪、世界中から孤立する恐れすらある。

そんなリスクを負ってまで
戦争を起こそうという理由とはー…?


“ そう、解せないのだよ。
  それがどうにも不気味でね… “


男爵の言葉に、吟遊詩人がポンと手を叩いた。


“ 王様がさ、魔物に操られてるとか?
  英雄譚に結構あるよ、そーいうの。 “

“ ふむゥン、成る程。
  有り得ない話では無いね。“


確かに魔物ならば、例え正当な理由など無くとも
愉快犯で事件を起こして不思議は無いかもだがー…
しかし、憶測だけで事を進めても仕方ない。


そして男爵が語るには。それとはまた別に、
一部、この戦争話を煽って暴利を上げようという
輩も蠢き始めているらしい。

ファラザードがその取り締まりと、
戦争阻止に向けて動き出してはいるようなのだが…

事が事だけに、国として大々的に動けば
下手に他国を刺激してしまう可能性があり…
水面下からでしか、対策を講じられていないのが
現状らしい。


“ 故に、ナジーン殿下を通じ、
  私の元にも協力要請が入った所だったのだ。

  そしてー…そんな折。
  偶然君達がやってきた。

  そう、国というものに縛られる由縁の無い
  …君達がね。“


~つづく~
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