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元騎士

ザラターン

[ザラターン]

キャラID
: ER367-139
種 族
: オーガ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 140

ライブカメラ画像

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ザラターンの冒険日誌

2026-06-13 23:01:36.0 2026-06-16 21:29:48.0テーマ:その他

執行者(4)(ver7.3までのネタバレ注意)

遺構内。
魔瘴弾が収納されていた倉庫に、親玉らしき
『大斧を下げた覆面マント&パンイチの大男』と、
その部下と思わしき者達が なだれ込む。

多勢に気圧されまいと勢い良く抜刀して、おれは
その大男に剣の切っ先を向け、睨みつけた。


『 あんたが噂の死の商人ってヤツか。
  せっかく落ち着いてきた魔界に、
  まぁた戦乱を招こうってのかい?


大男はこちらの質問を鼻で笑い、嘲りの声を上げる。

『 ハッ!どこで嗅ぎつけてきやがったか、
  こっちの正体はお見通しってかァ?

  悪りィが、戦争をおっ始めるバカ共は
  別に俺らってワケじゃねェんだぜェ?


…魔界は元々、戦乱こそが世の常。
自分達はそれに乗っかって、少しだけ稼がせて貰おうとしているだけだ、と、大男は悪びれる様子もなく
そう続けた。

その どこか他人事な様子が癇に障ったのかー…


『 やい、ぱんつマスクッ!!


背後から良く通る声で、
怒気の混じった啖呵が響いてきた。


☆   ☆    ☆   ☆   ☆


『 わかってんの?
  コレ魔瘴弾だよ!?
  もし本当に戦争になって、こんなもん
  バカスカ撃ちまくったりなんかしたらー…

  土地が汚染されて、
  下手したら誰も住めなくなる!
  作物とかも育たなくなるっ!

  そーなったら誰も得しないじゃん!
  バッカじゃないのッ!?


竪琴を凶器のように振りかざし、
とんがり帽子の頂から噴火せんばかりに、
吟遊詩人は怒声を上げる。

対して大男は、華奢なウェディの思わぬ勢いに
仰天し、一瞬目を丸くしていたがー…

すぐに我に返ると、部下達と顔を見合わせて
一転、大笑いを始めたのだった。
『何がおかしい』と憤慨するエスタータに、
大男は指を突きつける。


『 威勢が良いなァお嬢ちゃん?
  だがなァ…

  『誰も得しない』なら、
  そもそも商売なんて始まらねェのよッ!

  買う奴がいるから売る!
  需要が有るから こしらえるッ!

  売れた商品がどう扱われるか、なんて…
  正直コッチの知った事じゃあねェッ!

  俺らの懐さえ暖まりゃあ、
  どーでも良いのよッ、ガハハッ!!

『 …あんたねぇ……ッ!


笑う大男を、今にも引っ叩かんばかりの剣幕で、
つかつかと歩み出ようとする吟遊詩人を、
おれは盾持つ手で制した。


『 ザラさん…?

『 やめとけ。
  言い争ってもどうせ平行線だ。


世の中、価値観がどうしても合わない奴はいる。
話し合いで全てが分かり合えるなんて、
残念ながら幻想だ。

例えば魔界の環境、修羅の歴史…
目の前の男にも、道を踏み外すまでに
もしかしたら止むに止まれぬ事情ってヤツとかが
あったのかもしれないが…しかし。

『それ』に今、心を砕いたとして。
ぶっちゃけ向こうに足下をすくわれるだけだろう。
…青かった頃からの経験則が、そう結論付ける。


『 敵は悪党。ぶっ飛ばす。
  …それだけでいい。


先に怒った奴がいたからか。
幾分冷静でいられる頭で覚悟を決める。

それを我が背中から読み取ったか、
後ろから、どこか楽しそうな
ツキモリの声が聞こえきた。


☆  ☆ ☆   ☆   ☆


『 ふん。
  商売熱心、結構な事じゃねェか。

  だがー…

  ヒトの命を散々、食い物にしてきたんだ。
  当然、テメェが『メシの種』にされる覚悟も
  できてるんだろうな?


短剣を握った腕の肩を ぐるりと回して、
ツキモリは挑発的な視線を大男に向ける。


『 言うじゃねェか、クソガキィ…ッ


その挑発に、マスクから血管が浮き出そうに
なりながら、大男はヒステリックに笑った。


『 この状況、理解してるかァ?
  この倉庫に出口は一つ。
  つまりテメェ等、袋のネズミなのよ!
  
  対してコッチはこの人数!
  なんなら援軍だって次々と駆けつけるぜェ?
  たった四人で何ができるオラァンッ!?
  詰んでんだよ、見つかった時点でなァッ!!


大男が、勝ち誇った笑い声を上げる。
確かに状況は悪いがー…なんの。

おれ達は、今よりヤバい状況を、
何度だって潜り抜けている。
絶望する程じゃあない。

仲間達と頷き合い、剣を構え直し。
おれは気合いの声を上げようとした。


…その時だった。


『 ふむゥン。
  援軍は……来ないだろうね。


どこからともなく、
ゆったりとした馬の蹄の音と共に、
やたら紳士的な声が響いてくる。

そして程なくして…
倉庫入り口側に浮かび上がる影。
突然背後から現れたその影に、
大男は狼狽するのだった。


『 な、何だ、テメェは!?


☆   ☆ ☆   ☆   ☆




『 死神。



~つづく~
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