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元騎士

ザラターン

[ザラターン]

キャラID
: ER367-139
種 族
: オーガ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 140

ライブカメラ画像

2D動画 静止画
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ザラターンの冒険日誌

2026-07-04 22:22:51.0 2026-07-05 06:41:48.0テーマ:その他

執行者(7)(※ver7.3までのネタバレ注意)

『 ツキモリ、危ない!


エスタータの悲鳴が急を告げる!

見れば、長靴に仕込んでいた小さなナイフで
自らの拘束を解いたらしき大男が、
無造作に床に転がしていた戦斧を素早く手にして、
今まさにツキモリに襲い掛かからんとしていた。

しまった!
パンツとマスクばかりに気を取られ、
ブーツに目が行ってなかった!

…なんて…

そんな軽口が叩ける程度には、
おれは警戒を怠ってはいなかった。
ハナっから、この男を信用してはいないのだ。

そして、おれよりも頭の回るツキモリが、
この状況に油断しているはずが無い。


『 誰が阿呆だって…?


吟遊詩人の本気の心配をよそに。

ツキモリは小さく鼻を鳴らすと、
僅かに身じろいだだけで、
事も無げに戦斧の一撃をかわすのだった。

いや、正確には…
かわした…はずだった。

振り抜かれた戦斧は、確かにツキモリの身体を
傷付ける事はできていない。できてはいないのだが…
だが紙一重で、ツキモリが腰に括り付けていた
『皮袋』を切り裂いていたのだ。


『『『  あ。 』』』


切り裂かれた皮袋から勢い良く散乱してゆくは、
エルトナの大地が育んだ、
砂金の如き乳白色の小さな粒たち。


というか…うん。

『お米』だ。


( こ、これはー…
( やっば…っ!
( ひえぇ…


ツキモリが無事で悔しがる大男、
そして安堵する男爵を尻目に、
事の重大さを知る おれと吟遊詩人、
そしてクーは三人で顔を見合わせた。


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


恐る恐る、魔族の顔色をうかがう。


奴は何故か、満面の笑みを浮かべていた。
あ、こりゃダメだ。
感情が一周回っておかしくなってる。


『 お、おい、ツキモリ…
  お、落ち着け…なっ?

『 ………


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 “ イオナズ…“ッ!!もがッ!

『 わー!
『 まてまて待てーッ!

『 ま、ましょっ!魔瘴弾がー!!
  ゆうばく!誘爆するからーーッ!!!

『 !!!!
『 ……!!!


かくして。

口を塞がれてなお暴れ回る魔獣と化した
ツキモリに、おれ達は全力で対応に追われ、
ようやく状況を理解した大男は、
己の所業を激しく後悔する事になる。

これが、今回、魔界の片隅であった
ちょっとした捕り物の一部始終である。


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


そして夜が明けて、数日後。
おれ達は、ファラザードの街にいた。

男爵を介してではあるが、
今回の仕事は元々、非公式ながら
この国から請け負ったものだったからだ。

無論、この件で動いていたのは 
おれ達だけでは無い。
各方面から同時に、そして多角的に
様々な人間が動いて、大小、様々な捕り物、
取り締まりがあったようでー…

様子を伺うに、
今までのところ、成果も上々なようだ。

色々ありはしたが、
おれ達も一応、任務は完遂。
大手を振って凱旋してきた、というワケだ。


『 そう落ち込まないでって!

  もごっ…
  トカゲの串焼きも おいひ~よ、鶏肉みたいで!  なんか口の中がパチパチふるへど…
  …ナニコレ?

『 知らねェよ。
  てか、別にもう
  落ち込んでもいねェよ…


城下のバザールにて。

活気に満ちた大通りの一角で、
やたら気の良いアークデーモンの屋台で買った、
魔界トカゲの串焼きを、豪快にかぶりついて
モゴモゴと頬張るエスタータを一瞥して、
魔族は鬱陶しそうに、
手にした果汁の杯を一気に煽った。

初めて見るであろうトカゲ串を前に、
怖気付く そぶりすら見せない吟遊詩人に習って
とりあえず、おれも興味本位でひと齧り。
クーも覚悟を決めたようで、恐々おれに続いた。


『 確かに口の中がパチパチするな…!
  ナニコレ?
『 わっ、本当だ!ナニコレ!
『 でしょー!ナニコレ、クセになりそう!


『 いちいちうるっせェなお前ら…!
  そーいうモンなんだよ、
  魔界トカゲはよッ!



『 よう!
  相変わらずだな、お前ら!

『 !? 』


…そんな、おれ達の どうでも良い会話は
突如、気さくな挨拶の声に遮られた。

魔界に親密な知り合いは多くは無いが、
この声の主の覇気と存在感だけは、
一度会えば忘れるべくもない。


『 貴方はー…


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 どうだ?
  魔界トカゲはお気に召したか?
  ん?…よく見りゃ一人、増えてるか?

『 あー!ユシュカ様っ!

『 魔王…ユシュカ…

『 えっ、魔王…!?


久しぶりの再会に、歓声を上げるエスタータ。
その後ろで呟いたツキモリの
不穏な響きの二文字に、クーだけが一人、
目を白黒させるのだった。


~つづく~
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